多治見ききょう法律事務所

弁護士 木下 貴子 ブログ

人が輝き組織も活きるために必要な3つのこと~とうしん青年経営者クラブ

人が輝き組織も活きるために必要な3つのこと~とうしん青年経営者クラブ

この人輝いているなあ!この会社のスタッフ,活き活きしていて,感じいいなあ♪
この会社の職員さん,団結していて,会社としてもどんどん成長しているなあ。
この会社の職員さんは,真面目だけれど,少し元気がないなあ・・・

そう感じたこと,ありませんか?
私は客としてサービスを利用させてもらったり,顧問先を訪問したり,ロータリークラブやとうしん青年経営者クラブなどの行事で職場を見学させてもらったりすると感じることがあります。

スタッフがそれぞれ輝いて,感じがいいお店にはまた行きたくなりますので,結果として売り上げも上がって,事業も発展すると思います。
また,活き活きと働ける職場,実際に「組織」として発展している場所には,活気があるので,一緒に働きたい,とか,その組織に入って一緒に行動したい,という人が増えます。

しかし,ひとりひとりが自分が好きなことを楽しくやっていれば,「楽しそう!」という魅力はあふれるけれど,「輝いている」とか,「組織」として発展する,ということには直ちにつながらない気がしています。

一人一人の人が輝きながら,「組織」としても活き活きと発展するために必要なことは,なんだろう。
7月14日に,とうしん青年経営者クラブの会長に選んでいただいたので,一人一人の会員の方も輝きながら,クラブ「組織」としても,発展するために何が大事なんだろう・・と改めて考えました。(冒頭写真は,その際に撮影して下さった岐阜新聞小森さんにいただいて,めっちゃ嬉しかったので使わせてもらいました♪)

当日は,元タカラジェンヌ堀内明日香さんの講演「宝塚100年の歴史をドラッガーのマネジメント論で読み解く~人が輝き組織が活きる心と身体の磨き方~」もありましたので,その際に学んだことと,継続的に行われている東濃信用金庫さんが主宰して下さる若手経営者向け「とうしん青経読書会」で読んだ本「Humankind 希望の歴史 人類が善き未来をつくるための18章ルトガー・ブレグマン著)で思ったことと一緒に,私が大事かなと思ったことをお伝えします。

東濃信用金庫さん,とうしん青年経営者クラブの会員の皆様には,初めての女性の会長として選んでくださった勇気を尊敬し,とても感謝しています。
感謝の気持ちを込めて,クラブの活動内容や読書会の本の紹介もしつつ,私がこういうことを知っているとそれぞれの人が輝きそうだなあ,こういう組織だったら,関わってみたいと思うなあ,組織としても発展していきそうだなあ♪と思った言葉や行動を3つお話します。

1 身体から入る

堀内明日香先生のお話。
宝塚では,まず,「身体から入る」ことを重視していたとのこと。

なんで,こんなことしないといけないの・・?
理由が分からないと,なかなかモチベーションが上がらないのが人間。

でも,とにかく,まずは,「型を重視する」,「日本人の型」としての所作を大事にしている。
宝塚の予科生(1年生)の生活の様子をビデオで見せていただいたけれど,ピシッと整列して先輩に挨拶をする,きっちり列を乱さずに歩く,など,私が中学の頃の部活動での上下関係を思い出した。

今の世の中では,なかなか難しい・・・と思うのだけれど,そういえば,高校卒業で若くして入った社員の方が「素直」に会社の色に染まってくれて,かわいい・・と以前,経営者の方が言っていたのを思い出した。

宝塚も10代という若さで入ることから,今でも「素直」に聞いて体を動かせる人が多いのかな,と思った。

理由が分からなくても指示された通りに下級生が廊下の隅を歩いていると,謙虚に隅を歩くことで,先輩に道を譲る心を学んでいく。
自分たち,下級生が堂々と真ん中を歩いていると美しくない。
身体から入って行動していくことで,譲っている姿が,自分や周りの人にとっても美しい,と感じると気づく。

そう思うとやっぱり,つべこべ言わずにやってみる,「身体から入る」って重要だと思った。

でも・・いまどき,新入社員でもつべこべ言わずにやれ!では聞いてくれない気がしますよね。
子ども達だって,親の言うことや先生の言うことを黙って聞く時代ではなくなった気がする・・

それでも,この人の言うことは聞いてみよう!と思うときってどんなときだろう・・と思ったら,明日香先生の話にヒントはあった。

宝塚の人たちって「輝いている」。「あの人のようになりたい」「あの人に近づきたい」と思うから。
だから,その人が大事にしていること,実際にやっている事ならやってみよう,と思う。

なるほど!会社の経営者って,やっぱり個性もあって「キラキラ」輝いていると感じる人は多い。
だから,魅力的でそうなりたい,と思ってもらえることはあると思うのだけれど,もし,社長が社員に求めているのが,自分のように個性を出す,ということではなくて,組織としての「行動」なのであれば,自分自身も,そういう礼儀を大事にして「身体から入る」をしていること,謙虚で譲ることを実践していること,などを見せていく必要があるのかも!と思った。

社長自らが職員に指導しない場合には,会社,組織が重視している「型」「行動」を知って,実践し,教えられる先輩スタッフ,輝いている先輩スタッフがいることが大事なんだな~~と思った。
私も,あまりそういうことを最近大事にしていなかったな・・と思ったので,美しい所作,謙虚な在り方,を実践していきたいと思いました♪

みなさんの「組織」は,見本になる素敵な「型を実践する」「身体から入る」を実践している方,いらっしゃいますか?

2 人間の本質は善

「読書会」で読んだ本「Humankind 希望の歴史 人類が善き未来をつくるための18章より。

人間の本性は悪なのか善なのか・・
つい先日読んだ漫画「キングダム」でも触れられていて,気になる言葉(笑)

悪だからこそ暴走する,規制がいる,法で縛る必要がある・・法律を扱っている身としては納得する言葉でもあります。

けれど,本当にそうなのか・・・?

この本を読んで,やっぱりそうではないのかも,と思った。
なんか,よく分からないのだけれど,救われた気がした。

人間の悪なる性質が実証された実験としてこれまで言われていたもの。
「スタンフォード監獄実験」「ミルグラムの電気ショック実験」

殺人を目撃した多くの人が警察を呼ばなかったとされたことから傍聴者効果について引用されてきた「キティの死」

これらの実験,事実は,歪曲されていたものだった・・と書かれていてすごく驚いた。

本来,人間は良い行動をしようとする,人を助けようとする,ということが,これまで信じられてきた実験結果などを丁寧に覆しながら,この本には書かれています。
研修などで,これらの実験結果を用いたりすることもあったと思うので,本当に時代によって評価は変わっていき,注意が必要だな・・とも思いました。

・・・これを知って,私は,何か,とてもホッとした。
だって,やっぱり,私は人が喜んでくれると嬉しい,と感じるから。
限界はもちろんあるのだけれど,自分が力になれるなら,誰かの力になりたい,と思う気持ちは・・人間の自然な気持ちなのではないのだろうか。

だから,「ありがとう」って言われると,自分のその善でありたい,という本性が満たされて,嬉しいのではないかな。

ここで思ったのは,「善」を実践している人は,やっぱり,私っていいことしてる!って思えて,日々キラキラ輝いているということ。
だから,輝くスタッフでいてもらうのは,思いのままの善が出来るようにサポートすること。
「ありがとう」の感謝を伝えることもとても大切。

一方で,実際犯罪行為はあって,「善」でいられないことがある・・それはなぜなのか?
会社,組織でも,誹謗中傷,パワハラ,セクハラなども生じうる,それはなぜなのか?

その点について,「権力」を持つと腐敗する,ということが書かれていて,めっちゃ納得感があった。

「善」でいないと,周りとの関係も上手く行かないから,自然と「善」が保たれる環境で原始時代は調整されていたものが・・・
「権力」を持つ人たちが現れ,そうすることで,周りに配慮しなくても自分のしたいことを押し通せる・・だから,腐敗していくということ。
「権力」はこれまで男性が握り,女性には男性を理解することが求められてきた。
そのために男性には「共感力」で女性のような高得点が取れない理由にもなっていることの指摘もあって,興味深かった。

そういうときに,法律,ルールは権力者の暴走を制限するために必要になるんだな・・・と改めて思った。

みなさんの会社では,それぞれ本来人が持つ「善」が発揮できるための仕組み作り,ルール,規則はありますか?

3 違いを認め合う大切さ

今年の2月。
高校生の娘,中学生の息子,夫,私の4人でリトルワールドに行きました。
リトルワールドは愛知県にある野外民族博物館。
以前は,それぞれの国の文化的な建物を見れたり,民族衣装を着たりして楽しむ施設だった。

でも,今は,「謎解き」が出来る施設としてにぎわっています。
遠方からもお客さんがたくさん来ていて,なぞ時のために必要なキッドを買って,謎解きをしています。

リトルワールド内で殺人事件が起きました。
○○さんをインドで見た人がいます。まずはそこに行ってみましょう!

そこで,謎を解いていくのですが・・・
なかなかこれが難しい。

娘が困っていると,私の夫が言います。
「このキッドのこれを使ったら,解けるんじゃない?」

そうすると,確かに解けるんですよね!
「やっぱり,お父さんはすごいよね。こういうの得意よね。お母さんは,あんまり得意じゃなくて・・」

でも!その時娘が言ってくれたんです。
「そんなことないよ。お母さんだって,私たちが気づかないことを気付いてくれるよね。私たち4人はみんな違うから,それぞれ違うところに気づいて解けるんだよ」
って。

すごく,自分のこと,も認められた~って思って嬉しかった。
違いを認めてもらうのって,本当にうれしい。

なので,今回,私も,とうしん青年経営者クラブの「会長」として,弱小企業にも関わらず,そして,初めての女性という立場に関わらず,認めてもらえたこと,めっちゃ嬉しかったことを伝えました。
今までの会長のようなスタッフを沢山雇用する会社の社長ではない私にお役が務まるのかな・・という思いもあったけれど,自分が出来ることで他の会員のいいところ,素敵なところをいっぱい認めながら,一緒に会の活動をしていけたらいいな,と思いました。

確かに「組織」として一体感をもってやっていくことって大事なのだけれど,そこにはやはり,それぞれの違いを認め合っているということも人が個々に「輝く」ためには必要なのかな,と思います。
それが認めあえることで,組織,仲間として,一人では解けない問題,課題も解いていけるなあ・・と思いました。

会社や宝塚のエンターテイメントのように社長の理念が明確で,それに従って「揃って」事業を進めていく,という場合には,1で記載したような,「身体から入る」を正当化できるような規律が特に必要だけれど,とうしん青年経営者クラブ,共同事業のような比較的緩いつながりの「組織」には,この違いを認め合う大切さも,とても大切だなと思っています。

みなさんの会社,組織,家庭では,どんな相手の「違い」を認めていますか?
「会社」「組織」「家庭」としての一体感とのバランス,どのようにとっていますか?

まとめ 一緒に過ごそう

うちの両親は公務員だったこともあり・・

経営者の人って,身近にあまりいなくて,最近お話しするようになって,本当に「考え方」の違いとかにビックリしまくり!です。

借金をしたらいけない,というようなことが普通だった我が家。借金というだけで,ちょっとドキドキする・・
だから,とてもとても大きな借金をしながら事業をしている経営者の方々は本当に心から,すごい!と思っています。

最近はコロナが明けてきたこともあり,イベントや懇親会も開かれるようになって,一緒に過ごせるようになったことがとっても嬉しいです。

組織,仲間としてお互いの違い,良さを分かり合えるには,仕事とか着座で一方的に講義を受ける,というだけではなくて,リラックスして何気ないことを話せるような時間,一緒にご飯を食べたり,一緒にどこかに行って遊んだり,というような時間ってとっても大切なんじゃないかな・・と思う。

もっともっと,とうしん青年経営者クラブの会員のみなさんのことも知りたいな~,仲良くなりたいな,そして会としてもさらに活き活きと活動できたらいいな,と思うので,視察旅行とかで是非一緒の時間を過ごせたらいいな,と思っています。

私の場合,家族は仲良し,最高の関係♪とは言えると思っているので,それがなぜか・・と考えたとき,やっぱり,一緒の時間を過ごすことで,お互いを理解しようとしていることが大きいと思っています。

私自身も,これまで事業としては,スタッフと一緒の時間を過ごすことが少なかった・・と思ったので,これからまた,そういう時間を意識して過ごしていきたいな,と思っています。

なのでなので!是非,とうしん青年経営者クラブの会員のみなさまにも,イベントに参加してほしいです♪
会員ではない方も,所属されている他の組織のみなさんと,くつろいだ時間が過ごせるきっかけになったら嬉しい。

これからも,うちに相談に来て下さる依頼者の方々のため,そして自分自身の子ども達,家族,友人,仲間のため,弁護士として,母として,子どもも,女性も男性も魅力的に生き,仲間との良い関係も築いていけるための方法,学んでいきたいと思います。

また,引き続き,研究発表,致します!

それでは,

このブログを読んで下さった女性,男性にとって,自ら輝く人,人を輝かせる幸せな人になるためのヒントになりますように。
また,経営者,組織のリーダーとなる方にとって,組織も活き活きと成長,発展するためのヒントとなりますように。

今回も最後まで読んで下さって,ありがとうございました!