事業承継したくない!と言った長男がなぜ事業承継を決意したか

019みなさま,おはようございます!
いつも読んで下さって,ありがとうございます♪

さて,今回は,
「長男がなぜ事業承継したくない,と思うのか?」
「どうしたら,長男が事業承継しよう!と思うようになったのか?」

について,「事業承継フォーラム」に参加して,感じたことを書きます。

事業承継のご相談を受けていると,「長男に引き継ぎたいと思っているけれど,長男はやりたくない」という,という話をよく伺います。
フォーラムでは,「株式会社パイオニア風力機」「本多プラス株式会社」で実際に事業承継された「長男」さんの発言があったので,「なるほど~」と思う部分が沢山ありました。

長男は,どうして事業承継の決意をしたのでしょう?


1 社長の仕事は楽しい

パイオニア風力機を承継した戸次社長は,当初,事業を引き継ぎたくない,と思っていたそうです。
理由は,父である先代社長が,いつも仕事で「疲れた~」と言って帰ってきていたから。
父の仕事は大変なんだな・・・というイメージだったそうです。

一度は別の会社に就職しましたが,その後父から「いかに社長業が楽しいか」を何度も話されたそうです。
・・・そしてついに,会社を引き継ぐことを決意。

今は,自分の子どもたちには,「疲れた」と言わないように心がけているそうです

現社長の皆様,家に帰ってから「つかれた~」と言っていませんか?
自分の仕事がどれだけ楽しいか,伝えられていますか?

 

2 大河ドラマで洗脳?

本多プラス株式会社は,日経ビジネス,「カンブリア宮殿」にも紹介された革新的で売上げも伸ばし続けている会社。
特に,長男である現社長が事業承継した後の躍進はすごいようです。
本多社長が「事業承継のきっかけ」として話してくれたのが,NHK大河ドラマ。
子供の頃からいつも見ていて(見させられて?)ドラマが大好き。家を継ぐという運命,喜びを感じたそうです。
また,子供の頃から「おまえは社長になるんだ」といわれて,育てられたとも言っていました。

・・・やはり,子供の頃に与えられた「イメージ」はとても大切なようです。
子どもさんの人生を「社長として事業を引き継げ」と決めてしまうのは,抵抗があるかも知れません。
しかし,本気で事業承継をしてもらいたい,と思っていたら,二男,三男がいても「長男」に継いでもらうと絞って,声をかけていくことが大切なようです。
長男としても,「父は,二男の方がいいと思っていそう」などと感じると,モチベーションも下がってしまいそうですよね。
大河ドラマの影響もすごいですね!

現社長の皆様,子どもさんに「社長として引き継ぐ」というイメージ,かっこよさ,を伝えられていますか?

 

3 長男の個性を活かす

今回の話で私がすごいと思ったのは,両社の経営理念,家訓は「ひとのやらないことをやる」という趣旨で共通していたことです。
人がやらないところへ進んでいく,「パイオニア」「フロンティア」精神。
この精神が貫かれていたからこそ,長男さんも「父に言われるままでは無く」「自分らしく事業承継後の仕事を開拓していく」というイメージが出来たのだと思います。

戸次社長と本多社長はタイプが違うと感じました。
戸次社長は,大学院も出て,研究が好きな専門家タイプ。
本多社長は,子供の頃からロックバンドが大好きで,目立つこと,「おしゃれなこと」が大好きなタイプ。

戸次社長は,専門性を活かして,公的機関とのさらなる連携,ブランド化をすすめているようでした。
本多社長は,父が修正液の容器など文房具を中心に取り扱ってきたプラスティック容器を「味の素のパンダの容器」(アジパンダ,というそうです)など,デザインを活かした食品,化粧品などのパッケージ中心に変更していっているようです。
青山にもおしゃれな店舗を出しているそう・・・

父である先代社長と方向性を話し合うときには,お二人とも苦労をされているようでしたが,「フロンティア」の精神があるからこそ,変化しながら承継できているのでは無いかと思いました。


このようなあり方だと,それぞれ長男さんの「やりたいこと」「得意なこと」をいかしながら,事業承継もしてもらえそうですね。

現社長の皆様,子どもさんの「得意なこと」「好きなこと」も事業承継をして,会社として実現できるよ~というメッセージ,伝えられていますか?

 

まとめ

今は,親族内で事業承継する割合がどんどん減ってきています。
しかし,顧客,職員は,その社長の「気持ち」「あり方」に共感して取引や就業していることも多いので,長男のように父の気持ちが分かる人に承継してもらえると,事業承継した際のの混乱,マイナスは少なくてすみそうです。

・・・社長業(経営者)は,自分のやりたいことがそのまま実現できる素敵なお仕事!
せっかくある,これまで先代社長が築いてくれた経営資源を活かしつつ,長男さんらしい,特長を活かした事業ができたら,スケールの大きい形で自分のやりたいことも出来て,素敵ですね。

このような,事業承継をしてもらうには,「小さい頃からの声がけ」「長男さんの個性を伸ばす」の両方が大切だと思いました。

それでは,今回の記事が,「長男に事業を引き継ぎたい」と思っている方,今は,事業承継したくないな・・・と思っている長男さんのお役に立てますように♪

みなさま,今日も何かに「きづき」「感じて」楽しく成長していきましょうね~

この記事を書いた弁護士

木下貴子
木下貴子
岐阜県多治見市で初の女性弁護士となり18年目。
岐阜県立多治見病院など地元事業者の顧問弁護士を務め,法律のみならず経営に関するアドバイスも行っています。
個人のお客様には,離婚,相続,不動産案件を多く取扱っています。
著書「離婚調停は話し方で変わる」は,Amazonランキング「法律」部門ほか5部門で第1位を獲得。
相談は,親身,気軽,自分で決めるをモットーとしています。お気軽にご相談ください。

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