多治見ききょう法律事務所

弁護士 木下 貴子 ブログ

スマホ脳・一流の頭脳から学ぶ脳を縮める行動,脳を成長させる行動

スマホ脳・一流の頭脳から学ぶ脳を縮める行動,脳を成長させる行動

いつも読んでいただき,ありがとうございます。今回は,昨日に参加した継続的に行われている東濃信用金庫さんが主宰して下さる若手経営者向け「とうしん青経読書会」で読んだ本,聞いたお話の中から,脳を縮ませ,機能を低下させてしまう行動と,反対に脳(海馬,前頭葉)を成長させ,記憶力などの機能を高める行動について,ご紹介をします♪(写真は,今回の課題本です)

スマートフォン(スマホ)を通じて,インターネットに関わることを一切しない,というのは,もはや考え難い世界になっていることが分かります。
パソコンと異なり,簡単に持ち運べる,携帯できるスマホは,情報を得たり,SNSで交流したりなど,いつでもどこでも簡単にすることが出来る便利なツールです。

しかし,一方で使い方を間違えると,人間が人間らしく活動するために最重要ともいえる「脳」を破壊させてしまうようです…特に,子ども,若年者には危険なようです…
実際に,精神科医である著者ハンセンさんの住むスウェーデンでは,睡眠障害の治療を受ける若者の数が2000年ころと比べて8倍ほどになっていて,精神的不調で受診する人がますます増えている。
これには,スマホの利用による脳への影響が大きいようです。

どんな行動が脳の萎縮に繋がり,どんな行動が脳の機能を高めるのか・・?
これに「スマホ」はどのように関わっているのか?
子どもたちは,どのように「スマホ」に関わっていくべきなのか?

私が思ったことを3つ,お伝えします。

1 ストレスで脳は委縮する

課題本,「一流の頭脳」より。精神科医である著者アンダース・ハンセンさんは言っています。

「心配」するたびに脳は小さくなる。
「重いストレスや不安を抱える人の脳は,海馬(記憶力をつかさどる)が平均よりわずかに小さい」
「ストレスによって委縮するのは海馬だけではない」
「前頭葉(抽象的思考や分析的思考を行う,感情が暴走せず,理性を失った行動に出ないように働く))も,やはりストレスによって委縮する」
「実際に,極度の心配性の人は前頭葉の各部位が小さい」

つまり,不安,心配によるストレスが続くと,脳の重要な部分が物理的に委縮してしまって,その部分が担う重要な脳の機能が失われる・・

確かに,以前娘が学校の宿題で,認知症の仕組みについて調べていた際も,「心配」をすることで,症状は悪化する,ということを言っていた。
心配,不安によるストレスで,記憶力が低下し,理性を失った行動に出やすくなってしまう・・のですね。

私自身も,振り返ってみると,確かに不安があるときは,「頭が働いていないな」という感じや,「なんかイライラする」という気持ちになります。
そして,長期的なストレスによって脳が機能せず,「ハイジャック」されているような状態になると,理性的な行動が出来ないため,裁判沙汰になるような犯罪行為,違法行為に及んでしまうこともある‥
私に今起きている被害も,相手方にこのようなストレスがあって,冷静な判断が出来なかったのではないか…と読んでみて,思うところもありました。

みなさんは,長期的なストレス,感じていませんか?
災害が起きたらどうしよう?この先コロナでどうなってしまうのだろう?など,不安や心配の方に多くの目を向けていませんか?
気楽,気軽になれる言葉(最近の私の場合は,ふわふわ~~),情報に意識的に触れていますか?

2 適度な運動で脳は成長する

引続き,課題本「一流の頭脳」より。

「海馬は1年で約1%ずつ小さくなっている」しかし,
「持久力系のトレーニングを行った被験者たちの海馬が,まったく縮んでいなかった」
「それどころか,成長して2%大きくなっていた」

なぜ,このようなことが起きるのか?
それは,脳の肥料であるBNDF(運動するほど生成量が増える)が海馬の成長を促した,と考えられる,とのこと。

これによって,記憶力,暗記力があがることが,記憶力のテスト結果でも判明している。

ここでいう「持久力系のトレーニング(有酸素運動)」というのは,ランニングのような,激しく息が上がる運動が必要なわけではなく「週に3回,40分,早足で歩いただけ」でいいらしい。

反対に,疲れるほどの運動をすると,筋肉がさらに血液を必要とするため,脳に流れる血液の量が減り,記憶力は低下してしまう,らしい。

なので,適度な運動が脳を成長させ,記憶力,暗記力という脳の機能を高めるようです。

子どもの頃,脳細胞は生まれたときから死んでいくばかりで減る一方という話を聞いて,頭を友達から叩かれると,「あ,これで脳細胞が1万個死んだ!」と言い合ったりしてた記憶がある(笑)
でも,今はもっと脳の研究は進んでいて,脳細胞は,新しい細胞と入れ替わっていることが分かっていて,運動によって身体を動かせば,「脳細胞の新生は2倍に増える」ことも分かっているとのこと。

私の住む多治見市では,「体力と学力の関係性」について分析調査をしていますが,そこでも,「体力が高いほど学力も高い傾向」があることを指摘していて,「運動・スポーツに打ち込む力は,じっくり考えて問題を解く力と似ており,その切り替えができることが大切」と伝えています。

スウェーデンの小学校でも,体育の授業時間を週2日するクラスと毎日するクラスに分けて成績を比べたところ,毎日するクラスの方が,算数,国語,英語でも良い成績をとった,とのこと。
授業の間や授業前に軽い運動をすることも(わずか4分でも),集中力や読解力をあげる,とのことで,先日著者がテレビ(世界一受けたい授業)に出ていた時も,授業前に運動することによることによって,学習効果が上がることを伝えていました。座ってではなく,立ち机で授業を受けることでも集中力が上がるようです,すごいですね!

私の家族は,体育が苦手な構成員ばかり・・と言っていいと思いますが,改めて,やっぱり「体育」の授業とか体を動かすことって大事なのだな,と思いました。
多治見市の子どもたちも,授業の前に軽く体を動かす,ということを入れてもらえると嬉しいなあ,と思いました。また,何かの機会に伝えていけたらと思いました。
落ち着かない,と言われるADHDの傾向がある子どもたちにも,集中力をあげるのに運動は有効,と分かっているようなので,「座っていなさい!」と言われるよりも,少し校庭で走ってきたら,と言われる方が効果があるようなのです(実際,スウェーデンでは,「外に出て,運動場を1周走ってきなさい」とアドバイスするようです,ビックリ)。

短期記憶,長期記憶がともに改善され,加齢による海馬の萎縮をとめるだけでなく,成長さえさせる「運動」,行っていますか?
私は,この本を読んで,少しでも運動しよう!と事務所までの道を軽いランニングが出来る場合はしたりしています(できない日もありますが・・・)
子どもたちの脳にとっても大切な運動,どのように,取り入れていらっしゃいますか?

3 不安・ストレスはスマホを多く使うほど増加

課題本「スマホ脳」(著者同じ)に関しての話。

20代の若者およそ4000人に利用習慣を聞き取って調査。
熱心にスマホを使う人ほど,ストレスの問題を抱えている率が高く,うつ症状のあるケースも多かった,とのこと。
不安障害に関する調査では,10件中9件で,不安とスマホの使用過多に相関性が見られた,とのこと。
そして,スマホの使用過多によって,記憶の保存に必要な,「睡眠」の障害も生じさせてしまう。
スマホの利用として,SNSの閲覧も多いと思いますが,2000人近くのアメリカ人を調査したところ,SNSを熱心に利用している人たちの方が孤独を感じていることが分かった,とのこと,
沢山のSNS上の友達がいても,それだけで社交的になるわけではない。むしろ,リアルに人と会う人ほど,幸福感が増す,ということのようです・・・

こうやって考えると,スマホの利用が,ストレスや不安を増やし,運動する時間を奪い,
結果として脳にもダメージを与え,心身の健康状態も悪化させるということになるようですね。

スマホの「ヘビーユーザー」に多いのは,「怒りっぽく,攻撃的なほどの積極性に富み,活動的な性格の傾向」があり,「自尊心は低いが競争心が強く,自分を強いストレスにさらしている人たち」とのこと。
スマホにあまり依存しないのは,「おっとりした性格で落ち着いた人生観を持つ人」のようです。
・・・なるほど。

私は,弁護士という仕事を選んでいることからして,可愛らしく見えても(笑)本来的には「攻撃的」な傾向をもつところもあるので,注意が必要かなと思います。
「自尊心が低い」というのも,スマホに依存する傾向になりがちなので,やっぱりまずは,自分で自分を認めて,ふわふわと軽さを大事に過ごしていきたいな,と改めて思いました。
最近,誘われるままに,コロナ下で制限はありつつも,意識的に楽しいな,心が軽くなって好きだなあと思う方と実際に会う時間を増やしてますが,改めてこういうことは心身の健康,脳の健康にとって大切だと思いました。

みなさんは,スマホの使用過多による心身,脳への影響,知っていましたか?
どうしたら,スマホに依存しない「おっとりした」「落ち着いた」生活,出来そうですか?

まとめ 遊ぼう!

「スマホ脳」の書籍の中で,米国小児科学会が「衝動をコントロールする能力を発達させ,何かに注目を定めて社会的に機能するためには,遊びが必要だ」と指摘していることが紹介されていた。
何もかもきっちり予定されていて,便利なツールが与えられる現在。

そうだからこそ,素朴な外遊び,体を動かす「遊び」が大切だな,と思いました。
読書会で解説してくださる先生も言われていたけれど,スマホゲームよりも,ハンカチだけを与えて,どんな遊びが出来るか考えてみること,の方が子どもには大事。

私も小さい頃のことを思い出すと,小学校5,6年生の頃の担任の先生が体育の先生で,休み時間にいろいろな遊びを工夫して教えてくれたことがすごく印象に残っています。
私は運動神経が良い,というタイプではなく,体育は得意ではなかったけれど,「遊び」は楽しかったな・・・と思い出します。

大人ももっと,遊んでいいよね!と改めて思いました。
つい,今の遊びは「デジタル」なものになりがちですが・・・
連休中はコロナには気をつけつつ,外に出て,遊んでみたいと思います♪楽しみです。

今回紹介した本「スマホ脳」には,本当に他にも興味深いテーマがいっぱいあって・・・
なぜ,ストレスが増えると分かっても,FacebookなどのSNSについ時間を費やしてしまうのか,その仕組みと脳の構造は?
その仕組みは,他のギャンブルに依存してしまう構造とも共通するところがある・・・それはなぜなのか?
人前で話す恐怖はなぜあるのか?脳の構造との関係は?
スマホに依存しないための,デジタル時代の対処方法の具体的アドバイスは?

などなどに関する,興味深い内容が沢山あるので,お勧めです。

また,「一流の頭脳」も,
脳細胞が減らない食事とは?
ジョブズもしていた運動と「創造性を高める」こととの関係は?
頭がよくなる,とは,どこがどうなること?
ランナーズハイは,なぜ生じる?
有酸素運動と,筋力トレーニングでは,影響を及ぼす脳の領域が違う?その違いは?
運動はうつ病にも,とても効果的。その理由は?

等などに関する,興味深い内容があるので,併せてお勧めです♪

今回の課題本は,比較的読みやすい本でしたが…
2冊あわせて読むことで,どうつながるのか考えていけるのは,やはり,楽しいなと思いました。

ついつい,長く書きすぎるブログですが,よく考えたら私は,書くことが好きで,これが「遊び」なのかな,とも思います。みなさま,「遊び」にお付き合いくださって,ありがとうございます💖
自分自身も楽しく遊びながら,お役に立てたら嬉しく思います。(体も動かすことも楽しみます!)

裁判所は,なんとなくこうなりそうです,というのを許してくれず,客観的に証明できることを求めるので,脳科学も含め,あらゆる分野の知識を繋げつつ,論理的に,説得力ある方法で裁判所にも納得してもらえるように話し方,伝え方も学び,これからも工夫していきたいと思います~

法律的な解決も,脳の構造を知って,学習効果を上げ,心身共に健康に過ごすことも,幸せに生きるための一つの方法。手段。
これからも,どうしたら健康で安心して生きられ,幸せに生きられるのか,そのための方法,ヒントは何なのか,弁護士として使える視点は何なのか,これからも研究して伝えていけたらと思っています。

うちに相談に来て下さる依頼者の方々のため,そして自分自身の子ども達,家族,友人のため,弁護士として,母として,幸せに生きるための方法,考えていきたいと思います。

また,研究発表,致します!

それでは,

このブログを読んで下さった皆さまにとって,スマホと上手に付き合いながら,若々しい脳を保って,脳機能を高めつつ,健康的な生活を過ごすためのヒント,幸せな人生,発展し続ける経営に活かすためのヒントとなりますように。
今回も最後まで読んで下さって,ありがとうございます💕