多治見ききょう法律事務所

弁護士 木下 貴子 ブログ

調停でも人生でも最適解を見つける力~不老長寿の秘訣と科学的思考(「最先端の生命科学を私たちは何も知らない」他)

調停でも人生でも最適解を見つける力~不老長寿の秘訣と科学的思考(「最先端の生命科学を私たちは何も知らない」他)

「私は子どもがいないので,子どもがいる場合の離婚のアドバイスは使えないのですが・・」
「ホームページで書かれていることをそのまま裁判所に伝えたのですが,その方法は採用しない,と言われたのですが」

私は弁護士としてホームページ,ブログ,YouTubeや書籍などで法的なアドバイスを発信していることもあって,実際に相談をする際,このような話をされることがあります。

どうしてそのようなことが起きるのか・・?

それはひと言で言えば,離婚に至る人生の経緯,背景となる「事実」は一人一人異なっているから
そのまま,発信された内容の結果だけを使える,ということはほとんどない。
ご相談者のその事実を背景とすれば,ホームページで記載していることは当てはまらない,使えないということも当然ある。

個別に弁護士に相談するのがお勧めだけれど,時間もない。お金も出来るだけかけたくない。

では,発信された情報を出来るだけ自分自身のケースに当てはめて具体的に使うにはどうしたらいいのか・・?

今回は,すでに卒業しましたが,少し前に読んだ東濃信用金庫さんが主宰して下さる若手経営者向け「とうしん青経読書会」で読んだ本「最先端の生命科学を私たちは何も知らない」(生命科学者 吉森保著)・「不老長寿の食事術」(生命科学者 吉森保・日本栄養協会代表理事松崎恵理著)の中に,健康長寿のための秘訣と共に,様々な情報からご自身にとっての最適な判断をするための「力」の磨き方のヒントになると感じた点がありましたので,ご紹介をします♪(写真は,そのときの課題本です)

「不老長寿」の食事につながるオートファジーとは?
様々な情報から自分自身の最適解を見つけ出すのに必要な「科学的思考」とは?
偶然に最適解を見つけることもある?そのための意識と行動は?

私が不老長寿のポイントの他,自分にとって使える最適解を見つけ出す力の磨き方として必要だと思ったことを3点お伝えします。

1 オートファジー

みなさんは,「オートファジー」という言葉を知っていますか?
私はこの書籍を読むまでは知りませんでした。

「不老長寿の食事術」より

「オートファジーは,日本語では自食作用」のこと。
「細胞が飢餓状態のときに細胞内の物質を分解して栄養分に変えて生き延びる仕組み」
「細胞内の新陳代謝つまりリフレッシュをおこなったり,細胞内に侵入してきた病原体や認知症の原因になるタンパク質の塊,壊れたミトコンドリアなどの有害物を狙い撃ちで分解したりする役割」も分かってきている。

今ではがんやアルツハイマー病,パーキンソン病,脂肪肝や心不全などがオートファジーの機能を活性化することで防げるのではと期待が高まって」いる。

具体的には,バランスの良い食事が大事。
糖質が少なすぎるのもよくない。
腹8分。満腹状態で眠らない。

オートファジーを高める食品は,納豆・味噌・醤油・赤ワイン・緑茶などなど・・

日本人は,元来寿命が長いとされてきたけれど,日本人の食事には「オートファジー」を高める食品が多かったことに改めて納得。
なんとなく「健康に良い」と思われてきた食べ物が,こうして「科学的に」証明される今の時代って面白い!
他にもオートファジーを高める食品や料理方法の例など,たくさん紹介されていますので,是非書籍も読んでいただきたいです~

2 科学的思考とは

「最先端の生命科学を私たちは何も知らない」より

「受験勉強が優先される今の教育では,科学の結果は山ほど教えてもらえますが,それらの発見の元になった科学的な考え方についてはちっとも教えてくれ」ない。
「そうした考え方のベースになるのが理屈で考える,道理で考える姿勢」それを科学的思考とよぶ。

「津波などのたいへんな災害時に,お年寄りがこれまで大丈夫だったからという理由で逃げずにいて亡くなられるという悲劇がしばしば起こ」る。
「天災は人間の寿命を超えるスパンで起こ」る。
「200年に一度,千年に一度起こる災害は,長生きしたからといって経験でき」ない。
「自分の今までの経験という事実だけを根拠に考えても,それは科学的思考では」ない。

だからこそ,「科学的思考」で判断することが生き抜くために重要。

・・ここを読んでなるほど!法律問題を考えるときも同じだな~と嬉しくなりました。
「弁護士」と伝えると,時々「六法全書」を暗記したのですか?と言われることもあるのだけれど,実はそれは必要ない。
「六法全書」にかかれている法律の条文がなぜ作られているのか,だからこそ,当該事案ではどのように当てはめてどういう結論となるのか,この論理的に考える「考え方」が大事。

様々な異なる事案の判例の「結果」は知識として知る必要はあるのだけれど,その「結果」が導かれた「考え方」が解析できないと,他の事案に使うことが出来ない。
自分の限られた経験が,そのまま他の事案で使えるわけでもない。

他方で,
「科学には大きな前提がある」
「真理や正しさをどこまで追求したところで,本当にそれが正しいかどうかわからない」
「真理は神様にしか分からない領域」
「何が正しいのか,何が真理かは,人間である限り最終的には証明でき」ない。

では科学は何か?

「仮説理論をどんどん良いものにして真実に近づける営み」

・・これもなるほど!と思いました。
裁判官も神様ではないから「真実」が必ず判断できるわけじゃない。
でも,出来るだけ「真実」に近いものを判断できるように,様々な事実を分析して論理的に評価して結論を出す。
弁護士の仕事は,依頼者の立場に立って,主張する事実が「真実」だと伝えていくことになるのだけれど,その過程が私はとても好きだな・・と思いました。

みなさんは,科学的思考,論理的思考で物事を判断していますか?

3 セレンディピティ

今回ご紹介している書籍でこの「セレンディピティ」という言葉が使われているわけじゃないけれど・・
今回の書籍を読む前にちょうど,「セレンディップの3人の王子たち」という本を読んでいたので,自分の中で何となくつながったこと。

「セレンディピティ(Serendipity)」とは「思いがけない発見や偶然の幸運」「価値あるものを偶然見つける能力」を意味する言葉です。
「引き寄せ」とも似ているけれど,「想定外」の「幸福な」発見という方向の意味が強いらしい。

「最先端の生命科学を私たちは何も知らない」より

「研究は何の役に立たなくてもいい」
「(オートファジーの研究者)大隅先生は人類の福祉に貢献するつもりで研究者になったわけではな」い。
「ノーベル賞を受賞したいがために研究していたわけでも」ない。
「謎があったら解き明かしたい」「なぜこうなってるかを知りたい」
「謎解きに日夜没頭し,その結果がたまたまノーベル賞にふさわしいと判断された」

「アレクサンダー・フレミングがペニシリンを発見したのも偶然
「ある日彼は,実験室に放置していた使用済みシャーレを捨てようとしてい」た。
「そのとき黄色ブドウ球菌のシャーレを何気なく見ると,カビが入ってい」た。
「そのカビの周りが透明なことに気づいた」
「つまりカビが何かを放出していて,それが菌を殺していたいうこと」

「面白いのは,役に立つか経たないか分からないけれど,自分が興味を惹かれて調べたことが思いもよらない大発見を引き寄せて結果的に役に立つこともあれば,役に立てようと思って研究していたのに,成果をもたらさなかったりすることはよくあること」
「役に立ちそうな研究だけお金を出すということをやり過ぎると,大発見を逃すということもきっとあ」る

私の娘は大学で理系の、とある学科に進もうとしたとき,志望動機として,なぜそれを学びたいと思うのか?評価されそうな動機を一生懸命考えてた。
私の場合,弁護士になって人の役に立ちたい,困っている人の助けになりたい,というようなことを思っていたから,みんなそうやって進路や仕事を選ぶんだと思ってた。
「人の役に立たない」ことって,いくら突き詰めても「仕事」にはならないし・・・とも。

・・でも,そんなことはなくて。
面白そうだから,興味があるからその謎(≒真理)を追求したいってことあるんだな。娘の本心はそういう感じだった。
そういう思いが純粋に貫けて・・その結果,ふとしたきっかけ「偶然」で役に立つもの,価値あるものを偶然見つけることもあるのかも!
私の力は微々たるものだけど・・そういう何に役に立つのか分からないけど面白そう!と思って,真理を追究している人を応援できたらいいな~と思った。

離婚調停での「話し方」やホームページなどの情報も,「このままじゃ使えない!」とあきらめてしまうのではなくて,こんな感じで使っていくと面白そうだな・・自分自身のケースではどうしたら使っていけるだろう?と興味をもって追究している人は,私も驚くような表現を思いついて,効果的な話し方を自分で考えている人もいた。

みなさんは,「セレンディピティ」の経験,ありますか?

まとめ 真理を追究するのは美しい

「お母さんは,非科学的なことを信じすぎる」と時々娘に言われる私。
「引き寄せ」とか「水素ってすごいよね」とか言っている私を,娘は「非科学的なこと(似非科学)」を信じる人として心配してくれているらしい。

私は私で・・・

今回の書籍もそうだと思うのだけれど,以前は「科学的な根拠がない」と思われていたけれど・・
経験から「良さそう」「こんな(仮説)がありそう」と思われていたことが,後に科学的に証明されることもある。

だから,現在の「科学」で証明できないことをすべて「無いもの」としてしまうのはもったいないと思ってるんです(笑)
それによるデメリット,救われない場面もある。

裁判で使われる「疫学的証明」(公害訴訟など,直接的な因果関係の立証が難しい場合に,裁判上の証明手法として利用される。四日市ぜんそく事件では,大気汚染物質の濃度とぜんそく患者の発症率の相関関係を根拠に,原因が証明された)など専門知識を駆使して,娘を説得しようとしたりして(笑)

でも・・
「科学的な思考」ってやっぱり素晴らしい,なと改めて思った。
「真理を追究しよう」とするその姿勢が何と言っても素敵♪

大学で理系の学科に進んだ娘にも「最先端の生命科学を私たちは何も知らない」を読んでもらって,感想を聞いたところ,概ね高評価だったのだけど・・・
私が全く興味を持たなかった多様性を保って生き残る,人間という「種の保存」(種族全体の存続のため)のために人は老い,死ぬのではという考え方(書籍にそれらしいことが少し触れられている)は,主流ではないと思う,大学のその分野の専門の先生(生物進化の専門?)が言っていた,と言って自分でも再度調べていた。

個体は「自分自身」の生存と繁殖成功度を高める(自分のDNA引き継がせるってことかな)ように行動する。その結果(副産物)として老化,死亡するとか。

様々な分野の「専門家」が心理を探求していく姿はやっぱり素敵だな・・と親バカだけど,娘の話も聞いて思った。
それぞれの人が真理を探究してくれる結果を知って,それぞれの視点を知りながら多角的に分析して,自分で考えて判断する,娘の話で私もまた違う視点でとらえることの大切さも知ったから,やっぱり自分の思い込み,経験,知識だけで判断するのって危険だし,勿体ないな・・と思った。

これからも様々な専門家の話を聞いて,楽しんで学んでいきたいと思います!

この本は,専門分野の知識をとても分かりやすく伝えて下さって,最終的には日常生活をどのように過ごしたらいいのか,具体的で実践的な内容まで触れてくれているので,健康長寿のヒントとして,読んでいただけると嬉しいな,と思いました。

これからも,うちに相談に来て下さる依頼者の方々のため,そして自分自身の子ども達,家族,友人のため,弁護士として,母として,幸せに生きるための方法,考えていきたいと思います。

また,研究発表,致しますね!

それでは,

このブログを読んで下さった皆さまにとって,「考え方」を上手く使って自分にとっての最適解を見つけ出し,日常生活を健康で楽しく生きていきたい方,そして,人の役に立つような夢がないとダメなのでは?と思っている方が安心して進めるヒントとなりますように。

今回も最後まで読んで下さって,ありがとうございました!