○○を間違えると失敗する~岡口裁判官,台湾,タニタ

いつも読んでいただき,ありがとうございます。

今回は,最近参加した講演会,読んだ本と,家族で訪れた台湾観光で発見した
人生の幸せ,仕事での成功に影響を与え,人の心を動かし,行動を促す力,
反対に,人の心を不安にし,行動を止めてしまう力に改めて気づいたので,そのご紹介をします♪
(写真は,台湾での芸術的な駅のアートです~)

それを知って,適切に使うことで,自分自身の安心も得られ,目指すゴールのために行動することが出来る。
それを適切に使うことで,相手の気持ちを変え,環境を変え,お店であれば,沢山の応援してくれるお客さんに出会えることにもなる・・

一方で,その使い方を間違えば,相手に嫌悪感を与え,一切の応援をしてもらえないこともある・・
裁判であれば,敗訴し,会社経営であれば,破綻してしまうことも・・・


その重要なあること,力とは何でしょうか?

何を知り,どう使うことが,目指す人生や仕事のゴールを達成する力となるのでしょうか?


想像しながら,3つのエピソードを読んでもらえたらと思います。

 

1 台湾の地下鉄


みなさんは,台湾で地下鉄に乗ったことがありますか?

現金で地下鉄の切符を買おうとしたら・・・
出てきたのは,コインのようなもの。

これ,いったいどこに入れるんだろう?

現地の方々は,いわゆるICカードで「ピッ!」とやって通っていく中,
コインらしきものを入れるところは地下鉄の改札口にはなかった・・・

もしかしたら,ICカードが普及してるから,このコイン式で通れる改札口は限られているのかも・・

分からず,そこにいた警備員っぽい方に夫が片言の英語で尋ねる。
「どこに,このコイン入れる改札口があるのですか?」

そうしたところ,警備員は,何言ってるの?という顔つきで,コインを持って,すぐ隣の改札口に近づき,
ICカードを触れるタッチパネルのところにコインを触れるように促した・・・

なんと!ICカードを触れるタッチパネルにコインを触れさせると,改札ゲートが開いた!!
ICカードと同じように,このコインらしきもの使えるのか!!ビックリ。

現金で買った切符は穴のようなところに通す,というのが当たり前の日本。
コインを触れさせるのが当たり前の台湾・・・

思い込みって怖いですね!

 

私たち家族の行く手を阻んだ改札口。(←大袈裟ですが)
それは,何を知らなかったからなのでしょうか・・・?

何を知らなかったから,私たち家族は前に進めず,不安な気持ちになったのでしょうか?

私たちが何を知っていたら,迷うことなく,すぐに地下鉄に乗り,目的地(望むゴール)に行けたと思いますか?

 

 

2 敬愛する岡口裁判官


みなさんは,岡口裁判官をご存知ですか?

ブリーフ姿での写真をお見かけする裁判官ですし,ツイートの件もあり,
評価はいろいろとされているようですが,私は敬愛しています。

東大法学部卒で,私たち弁護士が訴状などの書面を書くときに絶対に外せないポイント「要件事実」について,研究され,
「要件事実マニュアル」という弁護士業務には,外せない書籍の著者でもあります。
岡口裁判官には,弁護士の中でも多くのファンがいる・・・と実感しています。


その岡口裁判官と漫画を描くことで有名な中村真弁護士の対談をつづった書籍。
「裁判官!当職が知りたかったのです。民事訴訟がはかどる本」より。

裁判所から見た「いい書面」「悪い書面」について,話している場面。

「裁判官はロジカルシンキングをしているので,読み手がそういう読み方をしていることを理解しておいた方がいいですよね。
ロジカルな組み立てとは関係ない部分は,裁判官は読み飛ばしていると思います」

「・・・事実適示の部分が,途中で浪花節的な内容になったり,脱線が多い感じもします。・・・・(略)
ベテランの法曹は,2年間あった修習期間中に,その演習である要件事実教育をみっちさせられていましたから・・・(略)基本がしっかり身についていますよね。
ところが,最近は,要件事実教育をしなくなったからなのか,起案の基本的な考え方が分かっていない,本人訴訟とあまり変わらないような書面が出てくることもあります」


やはり,裁判所に伝える際には,「ロジカルシンキング」を意識した構成は必須だと再確認しました。
また,私は,修習期間が2年あった最後の修習生(52期)として修習経験ができたことに,改めて感謝をしたいと思いました。

・・私自身がロジカルシンキング,要件事実の基礎がしっかり身についているとは言えないかもしれないけど,
少なくとも最近の修習生よりは,それを学ぶ機会が多かったのは事実なので,
少しでも仲間であるうちの事務所の弁護士たちには伝えていかなければ,と思いました。

ちなみに岡口裁判官は,自分の場合,エモーショナルな書面(感情に訴えかけようとする書面)はほとんど意味がない,
と言っていますが,
感情を揺さぶられる裁判官もいるから,裁判官によると思う,とも言われています。

私もどちらかというと,裁判官,裁判所という場所は「論理」「ロジカル」を重んじる場所であり,
裁判官もそちらを重視している方の方が多いと感じますので,
中心的に弁護士が意識すべきところはそこかなと思います。

それが弁護士ではない,一般の方「本人」は見落としがちな視点なので,
浪花節的になりすぎるところをどう構成し直していくのか・・・が弁護士としては大切な気がします。

こういうロジカルシンキングも含め,裁判で失敗しないためには,欠くことが出来ない重要な力があります。


裁判官の心を動かし,勝訴するためにも必要な力は何でしょうか?
何を知らないと,裁判官の心には全く響かない書面となり,失敗してしますことになるのでしょうか?

 


3 タニタ食堂を開発した谷田前社長


岐阜新青年重役会の講演会で赤字会社からヘルスメーターで世界No1企業に導いた
株式会社タニタ前社長「谷田大輔」さんが話していたこと。


(不正確ですが,以下のような感じのお話)

「父の時代,取り扱っていた商品は,ライター,ヘルスメーター,トースター。

いろいろ工夫はしたけれど,ライター,トースターの市場はどんどん縮小していった。


そこで,ヘルスメーターに絞っていった。

当初,ヘルスメーター=体重計ビジネス,と考えてきたのだけれど,
体重計ビジネスではなく,体重ビジネスと考えるようになった。

そうしたら,研究している大学の学者さんと知り合うようになり,体重を管理するためのダイエット法,
脂肪を測れる体重計の開発などに進んで行った。

そして,さらになぜ体重を管理する必要があるか?
と考えたとき,健康で過ごすためだから,と思い,健康ビジネスへと会社の「コンセプト」を変更していった。

そうやって,全く手を出していなかった,食事の管理も研究するようになり,
タニタの社員食堂が始まった・・・

 

・・やっぱり,「コンセプト」「なぜ」を問う力は,大切ですね?
自分の仕事の内容≒コンセプトをどう考えるかで,会社はどんどん変化していけると言います・・

タクシー会社なのか,乗り物会社なのか,快適な移動を届けるサービスなのか・・・なぜ,それを追求しているのか?


私は,タニタ前社長の話から,これまで紹介した台湾,裁判官の二つのポイントと同じあることを使いながら,
それにとらわれすぎなかったことが,成功のポイントのように思いました。


そのあることとは・・・?皆さんは何か気づかれましたか?

 

 

まとめ ルール・規範・考え方


この3つのエピソードから私が気づいた大事な力は,

その場面,時代にあった「ルール」「規範」「考え方」を知り,うまく使いこなす力です。

 

台湾での地下鉄は,その乗り方の「ルール」を知らなかったから,スムーズに目的地に行くための行動を知らず,
行く手が阻まれました・・

「ルール」を知らないことで,不安にもなり,行動が止められました・・

その背景には,日本で当たり前の「常識」を疑わなかった,ということもあると思います。

 

岡口裁判官のお話は,裁判所で大切にされている「考え方」「規範」「ルール」の大事さを改めて感じさせてくれます。

ルールを知らずに戦えば,負けるのは当然…

裁判所が何を重んじ,どんなことには興味がないのか,「考え方」「ルール」を知らずに戦えば失敗します・・

裁判という場面でなくとも,裁判所を使う離婚調停などの調停場面でも,
同じようなルールがあることに気づき,間違えずに使うことが大事だと改めて思いました。


もっとも,「ルール」にとらわれすぎてもいけない・・・
タニタ食堂の例は,業界の固定観念を「ルール」と捉えてしまうことの恐ろしさを感じます。
もし,タニタさんが,うちは「体重計」を作る会社,モノづくりの会社なんだから・・というところで留まっていたとしたら,
現在の輝かしい成果は上がっていなかったはず・・・


何が,自分の力で変えられるルール≒思い込み,固定観念なのかを知り,
何が変えられない「ルール」なのかを知ることで,

ルールと思いこんでいるものを乗り越えられるのか,
変えられないルールの中で,自分をいかに変えて適切に行動すべきなのか,
分かる気がします。


裁判所でのルールも,裁判官によっては感情で響く方もいる,ということですから,
その場面,その相手方に応じて,変えられるルールもあるのだと思います。
(もっとも,原理原則と言える基本を外さないことはとても大切ですね。)

 

ルールを知って,使いこなしつつ,

変えられるルールは変えていける人間になりたい!
・・時代,文化によってもルールは違っていますよね。
台湾での出来事のように,子どもたちには,これからも海外での経験をしてもらって,
様々な考え方,ルールがあることを体験してほしい,と思っています。


全ては,自分の望む人生の幸せ,仕事での成功などのゴールのために,どうしていけばいいのか自分の頭で考え,
日本,その社会,業界で当たり前と思っているルールにはとらわれすぎず,
ルールから考え直しつつ,ルールを本当の意味で使いこなせる人間に子どもたちにはなってほしい,と思っています。

 

皆さんの周りにあるルールで,変えられるもの(思い込み,固定観念)はありますか?
ルールを知らず,考えずに行動していることで,相手の心に全く響いていない,ということはありませんか?

一度,振り返ってみてもらえたら,新たな発見があるかもしれません!
(私の場合,最近困っているルールは,こんなに暑い多治見なのに,娘の中学校が制服登校が原則なこと・・です。自分の頭で考え,適切な服を選んで着,適切な温度調整を考えられる子供たちになってほしい・・と思っているので,
何度も言って申し訳ないのだけど・・このルールは状況,時代によって変えるべきルールだと個人的には思っています。エアコン完備できる前に,出来ることからやれるはず!法律でも学校温度の基準は決まっているから,現時点でできることから柔軟に対処しないのは,問題は大きいと思っています)


これからも,裁判所ではどんなルールがあって,どのような「話し方」で相手に伝え,どんな「言葉」を選んだらいいのかについては,引き続き研究して伝えていけたらと思っています。

うちに相談に来て下さる依頼者の方々のため,そして自分自身の子ども達,家族,友人のため,弁護士として,母として,「ルール」の威力を良い方向で使えるよう,一緒に歩んで行けたら・・と思います。

また,これからも研究発表,致しますね(笑)!

 

それでは,

このブログを読んで下さった皆さまが,「ルール」「規範」「考え方」が相手,子どもにどのような影響を与えるのかに気付き,どのように「ルール」の威力を使ったら人生や仕事での望むゴールに近づけるのか,分かるヒントとなりますように。


今回も最後まで読んで下さって,ありがとうございました!

 

この記事を書いた弁護士

木下貴子
木下貴子
岐阜県多治見市で初の女性弁護士となり19年目。
岐阜県立多治見病院など地元事業者の顧問弁護士を務め,法律のみならず経営に関するアドバイスも行っています。
個人のお客様には,離婚,相続,不動産案件を多く取扱っています。
著書「離婚調停は話し方で変わる」は,Amazonランキング「法律」部門ほか5部門で第1位を獲得。
相談は,親身,気軽,自分で決めるをモットーとしています。お気軽にご相談ください。

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