日本の高校生に今学んで欲しいこと~Amazon研究先進開発責任者より

いつも読んでいただき,ありがとうございます。
今回は,母校である多治見北高校で,世界のロボット工学における最先端の研究者,AmazonRobotics研究先進開発責任者ジョーイ・ダーラムさんのお話を聞いたので,そのシェアをします。

テーマは,「日本の高校生に今,学んで欲しいこと」でした。

世界最先端のロボット開発者が高校生の頃に学んでいたことは?
グローバル社会,IT化社会,AIが浸透していくことになる社会で,生き残るために必要な勉強とは?

3つのポイントをお伝えします。

 

1 関係性に気づく

ジョーイさんのお話。
ロボット開発で大切な「考え方」は「問題をどう解決したらいいか」ということ。
そのために,「物理」「数学」という知識・ツールを使う。

高校の頃,数学の先生が,計算だけでは無く,現実社会の問題についても,数学を使って解決できることを教えてくれた。
とても感謝している。
そして,「ツール」として,物理,科学,数学を高校生で学んだ。
中でも物理が気に入った・・

高3のときには,科学者の元で仕事を学ぶ機会があって,一緒に一輪車を作る実験に取り組んだ。

数字を使いながらどう考えるか,どう動かしていくのか,どういう構造をしているのかと考えていくことが大事。


私は・・物理は苦手だったな。
もし,数学や物理がどのように現実社会の問題を解決していくのか,事例を教えてもらえたら,もう少し興味を持てたのかも・・と思った。

そういう観点で,教えてくれる先生が日本でも増えていったらありがたい。

でも,高校生である本人も自分自身で気付き,この数字が,現実社会とどのように「関係あるのか」という視点を持つことが大事だと思った。
私も親として,常に,今やっている勉強が,現実社会とどう繋がるのか,できる限り意識して子どもに伝えられるようにしたい・・と思った。
日本で「科学者の元で仕事を学ぶ機会」を得るのは,難しいのかも知れないけれど,現実の職人,研究者などと一緒に何かを作り上げられる体験が出来るといいな・・と思った。

みなさんは,この数学,物理の知識が,どのように現実社会に役に立つのか,具体的に説明できますか?
その説明をしてくれる方が,周りにいらっしゃいますか?

 

2 教室外での経験

ジョーイさんのお話。
ジョーイさんは,今回名古屋で開催されるAmazonRoboticsChallenge大会の責任者として来日している。
このような学校外での学び,「チャレンジ」が大事。
多治見には全国で第2位の規模のAmazon配送センターがある,配送の正確さでは全国1位という話もあった。
その関係でAmazonが地域貢献もしたいと言ってくれていて,北高生がAmazon組織内部での仕事も体験できるよう継続して協力してくれている。

こういった機会を大切にすること。

学校から与えられた課題だけで無く,自分で解決したい課題を見つける
なぜ学んでいるのかを考える

歴史,哲学,幅広い体験でよりよく理解できる。
高校卒業時にもロボティクスには進みたいと思ったけれど,当時そのような専攻は無かった。

大学進学後にカリフォルニアで砂漠を走る自動運転の車を作る経路計画に関わって,どう動かすのか考えるのが楽しかった。
これをやりたいと思った。

学校の教科だけで無い勉強に興味を持つことが大事だと思った。
そして,学校外で色々な体験をしてみることが夢を明確にしていくために大切なのだ・・と思った。

そういえば私も,校外での作文募集に応募して,評価され,自分で考えて書くことが好き・・と気づいた。
自分の子ども達にも,教室外での経験をさせたいけれど,何がいいのか分からなかった。
改めて,娘(小6)に聞いたら,顕微鏡で小さい生物を見るのが好き,と言われた。知らなかった。
・・体験できる機会に注目したいと思った。

みなさんのお子様は,学校外で出来るどのようなチャレンジをしていますか?
是非教えて戴きたいです。

 

3 組合せを感じる


ロボットが自分で考えて行動するには,「考える」から,ゴールである「行動する」事につなぐスキルがいる。
考えるためには,まず,自分たち人間がどのように「世界」を捉えているのかを考え,「感じる」といういうスキルがいる。
カメラ,センサーなど。

「感じた」ことから「行動」に移すため,どうしたらいいか「考える」スキルがいる。
アルゴリズムを計算する。これがジョーイが専門とするところ。

「考えたこと」を「行動」にするために,それを叶える機械を作るスキルがいる。
これはマシーンラーニング。

シンプルタスクでも,ロボットが行動するのは難しい。
人間は普段,ごく普通に複雑な動作をする。
この身の回りにある複雑な世界を人間は,どう捉えているのかを振り返ることになる。

実際に作ったロボットを人間と交流させて,間違っている点は,自分で考え,より良い交流となるように理解させていく。

ロボティクスの技術・テクノロジーで,ロボットは自分で考えて,行動を構築できる方法をもつことになる。
ロボティクスの技術で,デジタル世界から,現実社会との交流へと世界は大きく広がった。


この世の世界の受け止め方は色々で,人間は改めて複雑な世界を自分なりに解釈していることに気づいた。
人間は音,におい,色など,色々なことを感じて判断する。そのことを「意識」することが大切。

そして,何か人の役に立つロボットを作る,仕事をする,ということは,実現するまでの「組合せ」に気づくこと,過程を分解出来ることが大切だと思った。
そして,今は,その分解された「専門分野」ごとに,技術の研究が進んでいる。
どうしたら,目の前の問題を解決できるのか,という視点と,どのような「組合せ」で,その過程が成り立っているのか考える視点が大切と思った。

みなさんのお仕事は,ある問題を解決するためのどの部分を担っているお仕事でしょうか?
子どもさん達には,問題解決までの過程のどの部分を担うために,今,この瞬間に何を学んで欲しいでしょうか?

 

まとめ 問題解決の視点

ジョーイさんの講演では,「自分で考えて行動する」,与えられた課題では無く,「自分で解決したい課題を見つける」という事が大切なポイントとして何度も出ていた。

問題,課題を解決することで,誰かの人の役にも立てる

人の役に立てることが,仕事の根本なので,高校生のうちから,問題を解決するために学ぶという「意識」を持つことはとても大切だと思った。
じゃないと,なぜこの勉強をしているのか,どう社会と繋がるのか,見えにくくて,勉強のモチベーションも上がりにくいと思う。

今学んでいることが,何か社会で起きている問題の解決のために役に立つ≒人の役に立つという大きな視点と,過程を分解して,そのために今どこを学んでいるのかを気づかせる視点を子ども達に持ってもらうことがとても大切だと思った。

今回は,北高の同級生で多治見市役所からAmazonに出向して働いている小玉君,沼津市でプログラミングを含めた最新ロボットを使った子ども向け企画をしているなおちゃんのご縁で講演を聴くことが出来た。

私の高校時代は・・暗黒時代と呼んでいるけれど(笑),同じ高校の同級生ってやっぱりありがたい,って今になって思う。
それぞれ分野が違うところで,お互いの得意分野を生かしながら,ネットワークを生かして繋がって行けたらと思いました。
小玉君,なおちゃん,改めてありがとう!

北高生が,英語でジョーイに質問を普通にするのを見て,驚いた・・英語教育は確実に変わってきていると思った。
頼もしい北高生も見られて,とっても嬉しかった。

講演後に話した北高の先生が,「私たちの頃はどんな職業になるのか,職業に就かせるために学習する,というところまでだったけれど,木下さんの場合だと,弁護士になって,それで何をするのかということを考えるという視点が大事になってくる。けれど,私たち教師にはそれについて話せる経験が無い」と言われていたことも印象的だった。

ある職業について,それで何をしたいのか,社会のどんな問題を解決し,誰のお役に立ちたいのか・・・
気づけるためには,やっぱり学校外の人とふれあう機会も大切だと思う。


北高出身の多治見市長,多治見市の教育長も見に来てくれてた。

市長が,最後に私となおちゃんに言った言葉。
多治見市では,プログラミングということだけではなく,心も大事にしている

ジョーイも
教育は自分のポケットをいっぱいにするものではない 情熱に火をつけるものだ
と言ってた。

私も,知識を詰め込むのが教育ではなくて,自分で問題を解決しようという「マインド」を高める部分と,そのために必要な「スキル」を高める部分との両方が大事だと改めて思った。
学校で学ぶ個々の知識は,それらを磨くために必須な「ツール」という位置づけを意識したい・・

地元の仲間達と繋がって,「心」も「スキル」も磨けるような活動して行けたらいいな・・と改めて思っています。
子ども達がいつも人生のゴールを描ける視点,「夢」を見つけ,そのために必要なことを学ぶという意識をするための活動にも関わって行けたらいいな。

そのためには,子ども達自身が今どんなことを考えているかも知りたい。

最近,北高の先輩のご縁で,北高卒の後輩で現役の名大法学部の女子と話す機会もあった。
最近の男子は,「ひもになりたい」「働いてくれ」「家事はオレがする」と(半分は冗談かもだけど)普通に言う,と聞いた。
彼女はそういう男子もあり,と違和感なく思っていることに驚いた。

教育環境で,男女の役割分担の考え方も大きく変わってきているのを実感した・・・
教育が子ども達に与える影響は大きい。
今のティーンズの意見,考え方も色々と聞いてみたい,と改めて思った。

まとまりがありませんが・・

このブログを読んで下さった高校生の子どもさんを持つお父さん,お母さんが子ども達が高校の今,何を学んだらいいのか,そのためにどんな声がけをしたらいいのか,考えるヒントになりますように…

そして,教育関係に関わる皆様,子ども達が将来AI社会,グローバル社会でも生き残っていくために何かしたいと思っている地元の方々に,学校内部での教育,外部での教育の環境を構築するためのヒントとなりますように!

今回も最後まで読んで下さって,ありがとうございました!

 

 

この記事を書いた弁護士

木下貴子
木下貴子
岐阜県多治見市で初の女性弁護士となり18年目。
岐阜県立多治見病院など地元事業者の顧問弁護士を務め,法律のみならず経営に関するアドバイスも行っています。
個人のお客様には,離婚,相続,不動産案件を多く取扱っています。
著書「離婚調停は話し方で変わる」は,Amazonランキング「法律」部門ほか5部門で第1位を獲得。
相談は,親身,気軽,自分で決めるをモットーとしています。お気軽にご相談ください。

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