多治見ききょう法律事務所

弁護士 木下 貴子 ブログ

交通事故に遭ったときの負担を減らすために必要な3つの準備

交通事故に遭ったときの負担を減らすために必要な3つの準備

いつも読んでいただきありがとうございます。今回は,つい先日,私自身に起きた交通事故で気づいた,不安を解消し,交通事故に遭った時の心の負担を減らすために「準備しておくと良いこと」について,お話します。
ここのところ,全く交通事故もなく,ゴールド免許,任意保険の等級も保険料が最も少ない20等級になって,嬉しくなっていた私。

そんな中で,改めて自分自身が最近交通事故に遭い,気づいたことがありました。
(怪我はしておりませんで,大丈夫です!)

交通事故に遭うと,人身事故であれば,それまで通りに働けなくなったり,病院に通院しなければいけなかったりで心身ともに負担がある。
物損事故であっても,しばらく使い慣れた車が修理のために使えなくなったりして,負担がある。
(私の場合は,車の運転が得意ではないので,代車を用意してもらっても,何となく怖くて運転したくないな…という悩みがあるのが,特殊かもしれません,(笑))

また,車でどこかに向かう途中に交通事故に遭うのが通常だから,その後の予定に影響したりして,交通事故に遭った瞬間の不便,負担も大きい。

では,こういう心身ともに負担,不安感を感じるとき,出来るだけこれを回避しておく方法はあるでしょうか?

今回は,交通事故に遭遇した場合の不安,負担を解消し,心の負担を減らすために準備しておくと良いことについて,3つお伝えします。

1 信頼できる保険会社代理店

ずいぶん前に交通事故をしたときにもお世話になったのですが…
私(弁護士木下)の場合は,車を購入している土井自動車さんに損害保険の代理店としてお世話になっています。

なぜかと言うと,本当に私の不安を解消してくれるように,物凄く迅速に動いて下さるからです(感謝!)
誰よりも早く現場に来てくださる社長さん。前回もそうでしたが,警察よりも早く現場に到着して下さります。

暑い時期でしたので,うちわやタオル迄持参してくださり,少なからず交通事故で動揺している状態の私に「ホッとする」感覚をくださいます。

現場で確認が必要な相手方の住所,氏名,連絡先などの個人情報を次々聞き取り,私の代わりに資料も取得してくれました。

通信機能付きのドライブレコーダーを着けているので,交通事故時に通信が繋がったはず,でしたが,実際には,上手く話すことが出来なかったので,その点もお伝えすると,速やかに保険会社に確認してくださって,故障が分かり,取り換えの手配などもしてもらえました(交通事故時の画像は写っていたので,ホッとしましたが・・・)

保険料の負担を考えると,通信販売系の契約もあり,と思いますが,私自身は,実際に事故に遭った場合の心身的な負担を思うと,やはり,信頼できる代理店に依頼できるのは,いざというときに,不安を解消するために安心だと思います。

交通事故の交渉を弁護士としてさせていただくこともありますが,熱心で知識もある代理店の方がいると,保険会社との間にも入ってくれて,お客さんである加入者の立場で保険をうまく利用できるように交渉して下さったり,
弁護士にもいろいろと詳しい話をして下さるのを実感します。

なので!お金の負担の問題はありますが…いざという時には,やはり,信頼できる保険会社の代理店の方,担当者の方がいるのは心強い,と思います。

2 携帯電話の携帯,充電

私は,普段割とバッテリー残量がギリギリになるまで携帯電話に充電しないことが多かったのですが…
車で出かけるときには,やはり,十分に携帯電話を充電して,持っていく,というのが大事なのを実感しました。

交通事故当時,ドラレコの通信機能で連絡しようとしましたが,結局話が出来ず・・・

自力で警察を呼ばないといけなくなったわけですが,もうすぐバッテリーが無くなりそうな状況で,コンパクトに連絡しないといけないのにドキドキした私。
旦那やこれから行こうとしていた自分の実家にも行けないことを伝えなきゃいけない・・・でも,全部電話してたら,バッテリー無くなりそうだ。

交通事故の相手方が携帯電話を忘れてしまったので,連絡させてほしいから,貸してほしい!と言われ,貸すことになったものの,さらに,バッテリー足りるのか?と不安になり・・・

警察に連絡するも,現場に来ようとした警察が私たちを見つけることが出来ず,再度電話がかかってきて,何度も話さないといけなくなったり・・・

文明の進歩で,スマホで電話すれば,位置情報を警察は取得できるのかな,とか,ドラレコの通信機能で保険会社から警察に連絡が行って,場所が分かるのかな,とか思っていましたが…どうも,少なくとも,多治見あたりではそうではありませんでした。

相手の免許証の情報や,車の損壊状況,事故現場の状況など,スマホ,携帯電話があればカメラ機能で短時間で必要な情報を保存することも出来ます。
必要であれば,相手の発言を録音することも出来ます。

何より,必要なところにすぐに連絡出来ます…

なので,交通事故に遭遇してしまうことを考えると,出来るだけ,携帯電話は充電して車に乗った方がいいな,と思いました。
今は,車内電源を備えている車もあるので,それなら充電は問題ないのかもしれませんが…直ぐ使うためには,充電してあった方がいいかな,と思います。

3 ドライブレコーダー

「交通事故で不利になるのは?事故直後にすべき3つのこと」でも,書いていますが,事故現場の証拠を残すことは,今後始まる交通事故の交渉において不利にならないために必要です。
しかし,交通事故にあった後では,「交通事故の態様」そのものの直接的な証拠は取ることが出来ず,現場に残ったブレーキ痕,車の損壊状況,など間接的で,限定的なものになってしまいます。

実際の交通事故の交渉現場では,どのようにして交通事故が起きたのか,というその「事故態様」自体が問題となり,これが食い違うために,紛争が激化,長期化して,精神的な負担が大きくなります。

現場では謝ったのに,自分はしっかりと見ていたから問題はない,あなたが悪い,と急に意見を変えた,などという話も聞くところです…

人の感覚による記憶ではなく,客観的なデータが残っていれば,この点の食い違いを避けることが出来ます。
そのために,やはりドライブレコーダー(ドラレコ)は改めて必要だな,と思いました。

今回は,私の車にも相手方の車にもドラレコが搭載されていたので,事故態様そのものは,あまり問題なく,進んで行きそうです。
(私のドラレコに若干不具合ありましたが…録画はされていたようなので,ホッとしました。ドラレコの保守,管理も大切ですね!)

そう言う私も何年か前にはドラレコをつけていなかった時期が実はありますが…

やはり弁護士として交渉をしていると,ドラレコがあると,この点での食い違いによる紛争の長期化を避けられるのを感じます。
顧問先の交通事故のご相談を受けることもありますが,会社の車を運転中の人身事故で,運転していた職員本人には事故当時の記憶がない,という事案でも,やはり,ドラレコがあったから,後で会社側で事故対応を確認して,この点は問題なくなったんですよね,という話を聞きます。

人身傷害の場合で怪我をしている場合など,自分自身が正確に事故状況を説明できる状況ではないこともあり得ますので・・・
客観的な事故情報を必要な第三者にそのまま伝えられる「ドラレコ」はやはり,交通事故に遭った場合の心身の負担を軽減すると思います。

まとめ 心の負担を軽減する環境を

今回久しぶりに交通事故に遭遇したことで,改めて,交通事故に遭った場合の負担感や不安な気持ちを実感しました。
「体が無事でよかったね」と言ってくれる親族,友人の方,事故直後の調停期日の対応を柔軟にして下さった裁判所の方々,に囲まれて,改めて幸せも感じました。

今回は「物損事故」でしたが,

それでもやっぱり不便が大きくて,相手を責めたい気持ちになってしまったり…
また運転するのが怖くなってしまったり…
早く車が修理されないかな,いつ修理されるんだろう,と負担を感じたり…
せっかく積み上げて減ってきた保険料の負担が,保険使うと増えるのかな,と悩んだり…

交通事故に遭った被害者の方の気持ちを改めて実感できたこと,どんな言葉で,心が安らいで,どんな気遣いで心が癒されるのか,気づいたことが良い経験だった,と思います。

目の前の保険料の負担も大きな問題なので,もちろん,いろんな選択があると思うけれど…

実際に交通事故に遭った被害者の方々のお話を弁護士として聞いていると,相手の保険会社の態度が気に入らない,自分の保険会社の対応も不信感がある,相手が言うことがころころ変わる,などという話を聞きますので…
お金の負担の問題も大きいですが,やはり,交通事故では精神的な負担が大きいのを実感します。

なので!

少しでも,心の負担を軽減するような準備をしておくといいかな,と思います。

交通事故が生じた場合に,実際にはどんなことが負担になり,トラブルになるのか,それを軽減するためにしておくことは何なのか,を知っておくことで,被害の軽減をしたり,最適な回復が出来る可能性が上がります。
また,知っておくことで,万一加害者として交通事故を引き起こしてしまった場合にも,相手に十分な賠償金額を支払ったり,自分自身も十分な補償を受けられることに繋がります。

これからも,そのための「知識」についてお伝えできればと思います。

それでは,今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました!!