子どもの思考力を奪うルール~AIに負けないために必要な力とは

いつも読んでいただき,ありがとうございます。

今回は,娘が中学校に進学して驚いたことから,
将来の日本を担う子どもたちの「考える力」「生きる力」を伸ばす方法について,考えましたので,その紹介をします♪

中学校には様々な「ルール」がある。
「ルール」があることで安心して生活できる。
「ルール」を守っていれば,先生に叱られることもない・・・


けれど,与えられた「ルール」を何も考えず,絶対的なものと考えてしまうのは,人間の「考える力」を奪ってしまう気がする。

決められたルール通りにやるだけなら,コンピューター(AI)の方が正確かつスピーディなはず。

このまま単にルールを守っていくだけでは,
AIの活躍する社会に出ていったら,社会で必要とされないのでは?と危機感も感じました。

その「ルール」って本当に必要なのでしょうか・・・?
何も考えずに,ルールを守っていればいいの?

考えたことを3つ,お伝えします。

1 紺色の傘


娘の中学校の入学式は雨が降っていました。

私は,娘と一緒に傘をさして入学式に向かいました。娘の傘は,小学校から使っていたピンクに花柄の傘。


ところが,傘立てに傘を入れようとしてびっくり・・・

全部紺色の傘が並んでいたのです・・


あとで,同じ中学校の子どもを持つお母様に

「傘は紺色か黒に決まっているらしい」と聞いた。


え”入学説明会の書類にも書いていなかったのに?暗黙のルールなのかな(←ママとも少なすぎて情報が入らない,泣)

でもでも,小学校のときはみんな自由やったやん!
置き傘は「黄色」が暗黙のルールみたいだったけど,あれは「黄色」が目立って交通事故を防ぐためにいいからでは!?


でも,紺色とか黒色とかって,目立たない。雨の日は暗いから,かえって危ないのでは・・?

紺色の傘にする理由ってなんだろう・・・男子ならず,女子までも・・
とても子どもたち本人がそうしたい,と思っているとは思えないけど。

学校のすべての生徒たちが紺と黒の傘をさしてずらずらと並んでいく姿を想像すると・・私は少し怖かった。


なんとなく,風紀を乱さないため・・というようなことなのかもしれないけど,どうなんだろう。
私が中学校の頃にはあった男児の丸刈り,女子のブルマなども・・風紀上の理由だったのかもしれないけど,今はない。
子どもたちの気持ちを考えたからじゃないのかな・・・?

子どもたちは,傘のルールについて,どう思っているのだろう??


やっぱり,「ルール」ってそれをつくることによって「良い面」のほかに,「悪い面」があって,

「良い面」の方が勝っていると思えないと納得感がない気がする・・


今は,「教育振興基本計画」でも「個性や能力を最大限に伸ばす」ことを明示しているのに,

これでは「個性」は奪われてしまうんじゃなかろうか・・
(もちろん,個性って,外面的なものだけじゃないけど,それを含めて他者ととの違いを認められることが大事な気がする・・・)

 

「なぜ」このルールがあるのか,大人が自信をもって伝えられない「ルール」を押し付けられると,

子どもたちの「考える力」「思考力」が奪われてしまう気がしてしまう。

(もしかしたら,説得的な理由があるのかもしれないけれど,今のところは,悪い面を越えるような理由が思いつかなかった・・)

いじめだって,他者と違うこと,目立った特徴があることから生じるケースもあると感じているので,

「みんな同じが良い」と感じさせてしまうルールの弊害も感じてしまう・・


・・といいつつ,娘には紺色の傘を買いました。

やっぱり,多数が黒または紺色の傘をさしている中で,

正式な「規則」ではないとしても,赤い傘をさしていくのは勇気がいりますよね・・
(息子ならできそうですが・・・笑)

でも,いつも娘には,自分がほかの人と違うことをおそれなくていい,

お友達に違っている子がいても,それはとっても素敵なことと伝えています。

・・・私自身は,ルールを決める場合には,いつも「なぜ」必要なのか,どんな「目的」で決めるのかを説明できるようにしたい,

と思っています。
 

みなさんの地域には,「紺色の傘」ルール,ありますか?

 

 

2 ジャージの上に制服


中学校になって,娘はジャージの上に制服を着て登下校しています。

20分程度の距離ですが,今でもめちゃ暑苦しくて嫌がっています。

これで,全国1位を争う暑さの多治見の夏が来たらどうなるのだろう・・・?

 

ちなみに,私が中学校の頃は,ジャージ登校できた。

「なぜ」今ジャージに制服をonして登校しないといけないようになってきたのだろうか・・?

みっともないから?制服買ったのに使わないともったいないから??


これまた,ルールができた「理由」があるなら教えてほしいのだけど,

「悪い面」もものすごく感じているから,「一律」にされると納得しきれない・・


これも,制服で登校したい人は制服で,そうでない人はジャージで・・って出来ないのかな??

 

名古屋の中学校に行ってた藤田弁護士に話を聞いた。

そこでは,登下校と授業時間,掃除時間などはすべて制服で,体育のときだけジャージに着替える,というふうだったらしい。

当たり前だけど・・「ジャージ」on「制服」ルールの絶対的な必要性はない・・

藤田弁護士は,中学で,それまではコート禁止だったのを生徒会でコートが着られるように変更して,先生にも了解を取ったらしい!


たくましい子どもですね。

自分の頭で本当にルールがこれでいいのかを考える力,大人と交渉しながら変えていけるコミュニケーション力こそ,今の子どもたちに求められていると思います。


「論理的・創造的に思考して課題を発見・解決し、新たな価値を創造する」力は,新学習指導要領でも求められている力。

与えられた「ルール」に受動的に従うのではなくて,能動的,主体的に考えて何が問題となっているのか,

「課題」をみつけて,切り開いていく力,よりよい自分たちの生活(中学校生活とか)を創造する力こそ,子どもたちには身に着けてほしいな・・と改めて思いました。


少し視点は変わりますが・・・

弁護士の仕事として離婚事案などに取り組んでいるときも,なぜ今その手続きを取ろうとするのか,ご依頼者が自ら「課題」を見つけ,ゴールを設定して能動的,主体的に取り組んでいくことがとても大切だと私は思っています。

 

みなさんは,なぜ今その行動をするのですか?

今,どんな問題があるから,その「ルール」を作るのでしょうか?

「なぜ」今離婚するのでしょうか?

離婚後にどのような生活がしたいのか,という「目的」や「ゴール」は何ですか?

 


3 そもそも制服


3つ目は,そもそも制服って・・必要?ということ。

アメリカなどの海外では,制服着用が義務付けられていること自体少ない。

日本でも私服通学を認めている中学校はある。


藤田弁護士が行っていた旭丘高校は多分愛知県でトップの成績の子たちが行く公立高校だけど,私服通学!

自分で好きな服を選んで着て行けるなんて,早期に自分で「考える力」他者との「違いを認められる力」を身に着けられる気がします。

 

制服って,値段が高いともいわれるし,そもそも絶対必要なのだろうか・・・?
経済的な理由で,購入が難しい場合もあると思うのです・・・


また,弁護士をしていると,時々遭遇する中高生をターゲットにした性的な犯罪。
痴漢,盗撮,児童買春・・


制服を見ると性的な興奮を感じて,抑えられなくなる・・という話も聞きます。

そんなこんなを思うと・・制服も「良い面」ばかりではない。


「制服」を義務付けるすることの「良い面」は何なのだろう・・・?

連帯感の育成,貧富の差による服装の違いを子どもたちに感じさせないための配慮?とかでしょうか・・?


生徒会で子どもたちが私服通学を勝ち取ったけれど,その結果,かえって服代が高くなって困る・・というブログもあって,

「制服」にしたいのは,一部は親の気持ちなのかも・・と思ったり。

「制服」をなくすのも,「良い面」ばかりではないですよね~

 

・・個人的には,制服着たい人は制服を着て,そうでない人は私服で・・でもいいかな,と思っていますが。

どちらか一方でないといけない・・と考えると窮屈な気がします。

 

どちらにしても,「ルール」を絶対的なものとは考えずに,子どもたちが自分の頭で

どんな方法がいいのか考えていくことが大切なのかな・・と思いました。


みなさんの地域にはどんな「ルール」がありますか?
なぜ,その「ルール」はあるのですか?
「ルール」があることで「良い面」と「悪い面」には何がありますか?

 


まとめ 法教育のススメ


私は弁護士という仕事がとても好きです・・・

そのおかげで,理屈っぽいでしょうが(笑),なぜこの「ルール」は出来ているのか?
なぜ,この「法律」が出来ているのか,を常に考えられます。


法律通りに当てはめたら,全く同じ答えが出るとしたら・・・

「○○のできる法律相談所」とかで,弁護士によって回答が違う,なんてことはないですよね(笑)?


それぞれの事案によって事情は異なるし,同じ法律を当てはめても,その「法律」をどう解釈するかによって,出る答えは違う。
「法律」をどう解釈するか,はその「法律」がなぜあるのか(立法趣旨などといいます),作られた背景にはどんな事情があったのか?
これを作ることによってどんな公平感覚で解決しようとしていたのか?を知り,自分なりに考えることから始まります。

こういう「弁護士によって違いが出る」からこそ,弁護士の仕事って,とても面白いな・・と思います。

 

そんな,法律の背景や考え方を学ぶことが,最近「教育」としても,重視されてきています。

「法教育」とは,「法律専門家ではない一般の人々が,法や司法制度,これらの基礎になっている価値を理解し,法的なものの考え方を身につけるための教育」と法務省の定義ではされています。


この中でも,こうした「法的なものの考え方」「基礎となっている価値」を理解することって,私は教育振興基本計画でも大切にされている「自立した人間として、主体的に判断し、多様な人々と協働しながら新たな価値を創造する人材の育成」にとってもとても大切じゃないかな・・と今思っています。


岐阜市では,今年3月に法教育に関する連携協定を岐阜県弁護士会と結び,これから学校教育現場でも取り入れてもらえそうです・・・

多治見市でも,この取り組みが広がっていくといいな~と思っています。(今年から弁護士会の法教育委員会に入れてもらったので,繋げていけたらいいな,と思っています)


「経済協力開発機構による世界的な数学、科学ランキングでは日本の高校は世界第4位に位置している。それに比べ、アメリカは28番目という結果」という解説もあったので,アメリカのようにすべて自由なことがいいわけ・・ではないのかもしれない。

どの部分で他文化の「良い面」を取り入れ,どの部分で日本人としての「良さ」を残していくのか,見極めながら,日本の教育が進んでいってくれたらいいな,と思いました!

 

人工知能(AI)が発達していく社会を生きていく私たちの子どもたち。

人間しかない発想で物事を見極め,課題を自ら見つけ,新しい制度を創造できるような力をつけることで,

社会で必要とされる人間になってほしい・・

自分で「考える力」「生きる力」を身に着けてほしい!

 

そのために一緒にできることをしていきたい!と思いました。


・・・娘のことで言えば,まずは,生徒会に言ってみること,
娘自身が生徒会に参加してみることも方法かもしれませんね・・書いていて思いました。

不都合があるなら・・自分でできることから始めてみる・・が大事かも!!

 


それでは,

このブログを読んで下さった皆さまが「ルール」について面白く掘り下げて「考える」きっかけになりますように!
そして,子どもたちが社会て生き抜くために必要な「力」とは何かを一緒に考えてくださるヒント
となりますように。


今回も最後まで読んで下さって,ありがとうございました!

 

この記事を書いた弁護士

木下貴子
木下貴子
岐阜県多治見市で初の女性弁護士となり19年目。
岐阜県立多治見病院など地元事業者の顧問弁護士を務め,法律のみならず経営に関するアドバイスも行っています。
個人のお客様には,離婚,相続,不動産案件を多く取扱っています。
著書「離婚調停は話し方で変わる」は,Amazonランキング「法律」部門ほか5部門で第1位を獲得。
相談は,親身,気軽,自分で決めるをモットーとしています。お気軽にご相談ください。

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