いつも読んでいただき,ありがとうございます。私はブログを書くのにかなり時間をかけていますが,好きなことなので,楽しいです
伝えることで自分自身の頭の中が整理されますし,読んで下さる人がいてくれると思うと,とても励まされます。
今回は,私が最近特に興味を持っている「人間の感情」「人間の本質」についてのお話です。
ユダヤ人大富豪の教え~ふたたびアメリカへ編をよんで(オーディオブックで聴いて)感じたことを伝えたいと思います。
著者の本田健さんは,「お金と幸せ」「ワクワクする生き方」をテーマに1000人規模での講演会をしたり,多数の著書を有するベストセラー作家です。
29歳で育児セミリタイアをするなど,「育児」に関しても,自分でじっくり関わった経験をお持ちです。
人間関係は結局,この4つに分類される。
相手の特徴に応じて,どう対応していったらいいのか?
子育てで気をつけるべきコトは?
職場での人間関係で注意するべきことは?
「なるほど~」と思った点を3つお伝えします。
1 人間関係のマトリックス
人間関係の特徴は大きく分けて2×2の4つに分類されるそうです。
詳しい特徴は,本田健さんのホームページを見て下さい。
ポジティブなのか,ネガティブなのか。物事を肯定的にとらえるのか,悲観的なのか・・・というようなイメージでしょうか。
自立的なのか,依存的なのか。自分で自分のすることを決められるタイプか,誰かに頼るタイプか・・というイメージでしょうか。
この組み合わせでポジティブ自立(明るいリーダータイプ),ポジティブ依存(癒やし系でおどおどした感じ),ネガティブ自立(冷たい,厳格な感じ)ネガティブ依存(後ろ向きで暗い感じ)の4つにわかれます。
これは,相手方との関係で成り立つ「役割」のようなものなので,ある人との関係では,ポジティブ自立,別の人との間ではネガティブ自立になり得ます。
私は,自分のことを考えると,職場では,法律事務所の所長をしているので,基本的には「ポジティブ自立」の要素が強くなっていると思います。
夫との関係では,方向音痴,機械音痴で頼りにしているところもあるので,「ポジティブ依存」の要素が出がちだと思います。
子どもに対しては,「管理したい」という気持ちが強くなって,「ネガティブ自立」,親との関係では,弱い自分をさらけ出すことも多いので,「ネガティブ依存」になることも・・・
私の場合,相手の方の影響が大きくないときは,「ポジティブ自立」「ポジティブ依存」が出ていると思うので,本質的な性格はこのあたりかな,と思います。
みなさんは,どこにあてはまりそうでしょうか?
まずは,自分が人間関係をもつときにでる「特徴」を知っておくことが大切なようです。
2 中心に近づくと人間関係はうまくいく
自分が人間関係を持つときにでやすい特徴が分かっても,これをどう使ったらいいのでしょうか?
人は,誰かと話したり,関わったりするときに,自然とこの人間関係で役割分担をしており,「人間関係のダンス」をしていると言われます。
相手方がネガティブ依存なら,ちょうど正反対のポジティブ自立へ,相手方がネガティブ自立なら,正反対のポジティブ依存へ。
相手方の特徴が強ければ強いほど,反対側に大きく振れてしまうようです。
この場合,例えば「ポジティブ自立」の人は,「ネガティブ依存」の人に対して「なぜ,そんなにものごとを悪く考えるんだ。なぜ,まったく,何も決められないんだ」とイライラする。
相手のことが理解できなくて,衝突し,トラブルになる・・・
これが夫婦関係であれば,悪化していく・・・離婚につながることも。
そこで,気づいて欲しいのは,相手が正反対にいてくれるから,自分は自分らしくいられる,という点だと思いました。
相手がネガティブ依存だからこそ,自分は自分らしいポジティブ自立の状態でいられる・・・
特に「恋に落ちる」瞬間は,自分にはない特徴を相手方が持っているからこそ,魅力的に見え,惹かれたのではないでしょうか。
しかし,時間が経ってくると,あまりに違う相手方にイライラする,理解できない,という感情が芽生えてきます。
このとき必要なのは,自分の特徴を理解し,まずは自分からマトリックスの端の方ではなく,中心点に近づいていく努力のようです。
特徴だけを見ると「ポジティブ自立」がよさそう!などと思いがちですが,それぞれ良い面と悪い面があって,どれが一番いいということはないのです。
相手方のよさをしり,「ポジティブ依存」の人も,たまには感情に浸ったり,弱い面を見せたり,を意識的に出来れば,「ネガティブ依存」の相手方も中心点に自然と引き寄せられてくるようです。
私の場合,夫との関係ではつい「依存」部分も出てしまいますが,自分が仕事では「自立」しているのをみてもらうことで,バランスをとるようにしている気がします。
お互いに中心に近づくことで,人間関係はうまくいく。
・・・私たちは,相手方の特徴から,感情的にいつも影響を受けている。
みなさんは,自分と違う特徴を持つ方にどう接していますか?
その人の良さを理解し,感謝し,中心点に歩み寄るための工夫はありますか?
3 子育て,職場での役割に気づく
私が一番衝撃的だったのは・・・
今まで良いと思っていた「ポジティブ」「自立」が,周りによくない影響を与えることがある・・・ということです。
私は,明るくいよう,自立して行動できる人間になろうと思っていました。
そういう姿を子どもや職員に見せることで,憧れを持って,自分のようになってくれるはず,そうなって欲しい・・・と思っていました。
しかし,これまでの話の通り,自分が「ポジティブ自立」になればなるほど,身近に付き合っている相手は「ネガティブ依存」に振り切れてしまう。
極端に言うと,全て,社長に頼って依存する,全て親に決めてもらいたい,何も自分では出来ない気持ちになる子どもになる・・・
引きこもってしまったりすることも・・・
リーダー(社長)だけが元気が良くて,空回りして,冷めてしまっている職員の方々の姿も,頭に浮かびました。
社長は,なぜ,「自分で考えて出来ないんだ。俺みたいに行動できないんだ」と不満を持つ・・・
申し訳ないのですが,私も何名かの社長の顔が浮かんだりしました・・・
職員に自立して欲しい,ポジティブになって欲しい,と思うのであれば,むしろ,自分がときには,任せてみたり(依存してみる),ネガティブな感情を出してみたりすることで,相手方が変わってくるのではないかと思いました。
どのタイプの人も,自分の「考え方」が正しくて,他の人は間違っている,と信じているからこそ,衝突が生じてしまう・・・
そのままの状態では,「わかり合える」ということがない。
しかし,実際にはどのタイプにも「いい面」があり,それに気づけることでわかり合えるための,一歩となる。
私も,子どもたちが,ポジティブや自立的に考えられる部分も持って欲しいので,バランス良い自分を見せていきたいと思いました。
たしかに,私がつらいことがあって,落ち込んでいたりすると子どもたちは慰めてくれる・・・
「自分たちがお母さんを助けてあげられる」って思ってくれているのかも,と思いました。
職場では,リーダーとして,基本的には「ポジティブ自立」を心がけていますが,本来的に私には「依存」部分もあるので,たまに職員や田中弁護士に依存してみる(頼ってみる)と,自分では気づかないアイデアが生まれたりする体験があって,とても楽しいです。
「ポジティブ自立」と思っている人も,さらにパワーがあって,きらきら,ギラギラしている「ポジティブ自立」の人に会うと,自然と頼ってしまったり,自分がまだまだネガティブに思えたりすることもありますよね。
みなさんは,自分の「特徴」が子ども,職員に与えている影響を考えたことがありますか?
ときには,自分の「特徴」を意識して,中心に歩み寄ってみていますか?
まとめ バランスをとるために役割を演じている
家族,職場など密着度合いの高い「人間関係」では,そのなかでうまくバランスを取るようになっている・・・
著者の本田健さんの家は,お父さんが税理士で厳格,子どもの頃は飲酒して暴力などもあったようで,タイプで言うと「ネガティブ自立」だったようです。
いつも恐れて生活していた,父のようにはなりたくないと思い,勘当されるような状態もあったそうです。
本田健さんは正反対の,「ポジティブ依存」となりそうですが・・・タイプで言うと「ポジティブ自立」(著書では)のようです。
その背景には,お母さんや,ご兄弟の性格「特徴」が影響しているようです。父が怒って家族が暗くなる状況を避けたくて,明るく道化師のようにふるまうようになった。
他の家族が「ポジティブ依存」「ネガティブ依存」など,元々持っている性質の特徴が出てくることで,家族内でどこかに自分の立ち位置を見つけて,その性質が強化されるようです・・・
私も考えてみると,私と姉とでは,同じ家庭に生まれながら,「特徴」は違っているなと感じます。
姉がその位置にいてくれたから,今の自分があると思いました。
姉は,いつも私のことを守ってくれていた・・・
本田健さんのお父さんが,そうなった理由について,健さんはこう分析しています。
小さい頃に父親(健さんから見ると祖父)が亡くなって,とても貧乏な生活となった,学生のとき,購買でのパンさえ買えなかった,その中で,「お金を稼ぐことが何より大事。他の人は無責任で信用できない。自分が何とかしなければ・・・」と思い続けていた。
それに反発して,どんどん自分とは反対の性格になっていく息子との間で,衝突が生じる。
父がそうなったのは,祖父の影響,自分がそうなるのは,父の影響・・・
そうして,世代間での影響や家族間での影響を与えあいながら,「特徴」が作られていく・・・
暴力を受けながら,経済的理由,子どもたちのため,という理由で離婚をしなかった母を見て,「自分は仕事をして,自立できる女になる」と頑張る娘さんの話もでていました。
そうして,「ポジティブ自立」が自分の本来の姿と思い込んでいるけれど,本当はそうでないことも・・・
これに気づいて,「どうして自分はこういう性格になったのか?本当の自分はどうなのか?」「相手はどうしてこういう性格になったのか?どんなことに痛みを感じているのか?」と意識することで,本来の自分や相手の姿に気づいて,今までの考え方から自由になれることもあるようです。
自分自身,父や母,職員がなぜ,こういう特徴が出ているのかと客観的に見ることで,そうなった辛い過去の経験,「痛み」に思いをはせ,受容できる気持ちが出てくると思います。
本田健さんも,そのことに気づいて,お父さんが本当に苦労したんだな・・と受けいれられたことで,「もう大丈夫」と伝えられ,関係は良くなっていったようです。
振り返ってみると,私自身も父,母,姉から大きな影響を受けて,今の自分の「特徴」が作られたと思います・・・
最近,私も,父,母がなぜそうなったのか,考えることで,少しずつ親子関係も良くなってきた気がします。
また,子どもに最初に影響を与えることになる親である自分自身が,子どもに与える影響の大きさを改めて感じさせられました・・・
厳格な教師(ネガティブ自立)の子どもさんは,自信がなさそうになってしまうという事例も・・・
子どもが「ひきこもったり」「いじめたり」「いじめられたり」するのも,親のアンバランスを子どもが引き受けて,親が壊れてしまわないように,中心に戻ってこれるように癒やすための「愛」の行動なのかも知れない・・・
全ての子どもは,「自分の身を挺しても,親を癒やそうとしている」
みなさんの夫,妻,子どもさんは,どのタイプになっていますか?
それぞれのタイプの良さと弱点が分かりますか?
みなさんの夫,妻,職員がそのタイプになったのはなぜでしょうか?本当は別の面もあるのでは?
・・本田健さんの本「ユダヤ人大富豪の教え~ふたたびアメリカへ編」を読むと,それぞれのタイプの良い点,弱点も分かりますので,読んでいただけると人間関係をよくするためのヒントになると思います。
相手の行動が気になるときは,自分の行動のバランスが取れていない,このままではよくないことを教えるための「愛の警鐘」かも・・・
「全てのことはバランスを取るためにおきている」
このブログを読んで下さった皆さまが,「人間関係がどうして作られるのか」に気づき,「自分と違うタイプの人の良さ」にも気づくことで,よりよい人間関係を作るヒントになりますように…
今回も最後まで読んで下さって,ありがとうございました!