成功の75%を決めるのはIQではなく〇〇~岐阜県市町村教育委員会連合会研究

いつも読んでいただき,ありがとうございます!

今回は,多治見市の教育委員として参加した岐阜県市町村教育委員会連合会研究総会での発表について,私が「なるほど!子育てに大事!」と強く思ったことを紹介します。

乳幼児期に育ったIQよりも,将来的な仕事での成功などに差がでるのは,○○力であることなど驚くことが沢山ありました!

岐阜市教育委員会は,東大,ベネッセ,ソフトバンク等と提携し,海外の進んだ研究データに基づく取り組みをしていることにも驚き。

・・もっと早くに知りたかった・・というのが,正直な感想です。

また,不登校だった子が,学校に来ることができるようになったという関市の地道な取り組みにも感動しました。

こういった取り組みが地元多治見市でも意識的にされるといいな・・と改めて思いました。


貧しくても,仕事で成功するために必要な力とは?
IQは仕事での成功の25%に関わるのみ。残り75%を決めるのは?
これら成功するための力の育て方は?
子どもの学力・やる気をあげる親の姿勢とは?
不登校の子が学校に来られるようになる取り組みとは?


1 マイサポーター制度

多治見市でも取り組めたら・・と思った制度の一つがマイサポーター制度。
関市では,子ども達が自ら選んだ先生(マイサポーター)にいつでも気軽に相談できる体制を作ったとのこと。

自分で選んだ先生の署名入りのマイサポーターカードが配られ,「いつでも相談に来てね。待ってるからね」と書かれている。

これによって,指名された先生も自然と注意が行くようになり,その子に声をかけられるようになったとのこと。
実際に,不登校となってしまっていた生徒が,学校に行けるようになった,という成功例も挙がってきているそうです。


確かに,担任以外にあまり接点が少ない小学校では,担任との相性があまりよくないと,相談しづらいかも・・と思います。
そんなときに,自分で指定した先生といつでも相談できたら,心強そうです。


当初は,「心の担任」という名称で始めようとして,担任がつらい思いをする,とか,人気投票のようになりそうとのことで,学校から大きな反発があったようです。

「ネーミング」,大事ですね(笑)!!

今では,教職員のマイサポーター制度の作られているそうです。精神的な負担も多いと感じる教員のお仕事。
この先生なら,相談しやすい!ということが大人の教師同士の間であってもあると思いますので,指名することで,気軽に相談できると,とてもいいなと思いました。

つらいときに,「この人なら」と信頼できるサポーターがいると本当に心の支えになりますね。

現場の先生の理解が難しいと思いますが,「マイサポーター制度」多治見にも出来て欲しいな・・・と思いました。

みなさんは,どう思いますか?


2 成功の75%はIQではない

話の中で出てきたハーバード大学出身のシェーンエイカーさん。

その研究の中で、仕事上の成功はIQによって予測できるのは25%だけで,残りの75%は楽観的に考えられるかどうかにかかっているとわかってきたようです。

実際にエイカーさんがTEDで話しているのを見ると(すごく面白いのでお薦めです)ポジティブな状態にある脳は,ネガティブな脳よりもずっとよく機能する,ポジティブな状態にある場合,脳はネガティブな状態よりも31%生産性が高くなり,販売成績では37%上がるという調査結果が出ている,と言っています。

ネガティブな状態やニュートラルな状態の時よりもポジティブな状態の時の医師の診断結果は19%も正確になるとか・・

この能力を身につけるために大切なことの一つとして,3週間毎日感謝できることを3つ書く,意識して親切な行動をする,などを言われていました。

他にも,IQがよくなくとも成績のよい子がいる,という研究結果から,その違いは「グリット」≒粘り強くやり抜く力と発見したハーバード大学出身アンジェラリーダックワースのお話(やり抜く力はIQとは関係無い,むしろ反比例する)

幼児期にペリー就学前プログラムを実施した子ども達は,非認知能力(意欲・忍耐力・自制心等)が向上・維持され,その後の人生でも学歴が高く,雇用や経済的状況が安定し,反社会的行動に及ぶ確率も低い事が分かっているというお話(実施していない子との間でIQの差は無くなってきているにもかかわらず)

大好きなマシュマロを我慢して食べなかった自制心のある子が大人になり社会的にも成功しているというマシュマロテストの話など


長い目で見ると,認知的能力≒学力,IQよりも,
非認知能力である,自制心やポジティブに考えられる力,意欲,忍耐力の方が,

人生での成功者となるには必要・・と感じさせる話が多かった。


日本の公教育の現場である教育委員会で,「自己啓発」に近い話が認められてきていることに驚いた。

では,肝心の・・・否認知的能力,やり抜く力,楽観的に考えられる力はどう磨いたらいいのだろう???

やり抜く力の磨き方は,正直分からない,研究中です・・とアンジェラリーダックワースさんは言ってた。
研究の中で,効果的と分かってきているのは「成長思考」と言われるもののようです。
学習能力は固定しておらず,努力によって変えられると信じられる力を持てること。


ならば・・・どうしたら,それが分かるのでしょうか?
ひとつは,脳の構造を理解することかも知れませんね。

あとは,実際にやってみて,失敗しても,またやり直して,
成功するという体験を続けていくことのような気がしました。

そのためには,親の応援が必要なようです。

そして,良いことに目を向ける力,楽観的に考えられる力も必要なのだろうな,と思いました。

やり抜くためには,失敗しても,明るく立ち上がる力が必要ですから・・


そして,ペリー就学前プログラムの内容を読むと,子ども達が自分で考えた遊びを実践しており,自発的に行動をすることを促すこと,支えることも大事なのかな,と思いました。

今,文科省でも言われている「アクティブラーニング」もこの視点を重視しているのかな,と思いました。

みなさんは,否認知的能力を高める取り組み,どんなことをしていますか?

 

3 繋がるマインド


岐阜大学大学院吉澤准教授の研究から,地域との連携が取れている学校の子ども達は,学力も高いということがわかってきているそうです。

アンケート調査による小学校の結果。

保護者の連携への志向性が高いと子どもの学習への動機づけが高く,その子どもは地域に対する愛着があり地域での交流を多く行うという結果が出ています。

マシュマロテストなどから子ども達が小さい頃に社会性,
自制心などを身につけることが大切と考えられているところ,

保護者や保護者の友達,子ども達の仲間,教師,地域の人達との交流が子どもに影響を与えることが分かった,
としています。

大人が自発的に子どもとの関わりを持つような地域,さらには,自律的・効果的に子どもに働きかけることができている地域では,子どもの社会性を伸ばしていることがわかってきているそうです。

周りからの働きかけが多いほど,共感性,社会的スキル,自制心などの社会性が高い・・とか。


親が教師や地域の方々,友人らと「連携しようとしている態度」が子どもの学力に影響していることに驚きました。

以前,虐待を受けたりして入所している子ども達を養育している児童養護施設「白鳩学園」の石田園長が「恵那地域の子」として,子ども達を育てたい,と言われていたことを思い出しました。

保護者の影響はとても大きいのと同時に,地域との関わりを子ども達が持てることは,自分と社会との繋がりを感じさせ,生きる意味,社会性を育てるのに大きな意味があることを改めて考えさせられました。


具体的に地域の人はどう関わったらいいのですか?

という質問に対して,一つの例として「(子ども達に)頑張ってるね~」等と声をかけること,という発表者からの回答がありました。


私も,小さい頃,近所の人に「いつも元気な挨拶ですごいね!」と言われたことをすごく覚えています。

嬉しくて,もっと元気を伝えたくて,いつも大きな声で挨拶してたっけ・・・


私自身も,子ども達に何か声をかけられたらとおもい,元気な挨拶をしてくれた子に

「お,元気いいね~!挨拶してくれて嬉しいなあ」と言ったら,

「中国人の方ですか?」とその子のお母さんに言われた。


・・・あまり,日本人はこういうことを言わないから,そう思われたのかも(笑)。


私の母親は,よその子どもでもすぐ,こういう風に声をかけていたから,まねしてみたのだけど(昔は恥ずかしくて出来なかった・・です),周りの大人がひとりでも子どものことを気にかけ,声をかけてあげたらいいのかも・・と思いました。


それと,保護者の「連携」しようとする姿勢が子どもの学習意欲を伸ばす,ということも嬉しかった。

私は,自分だけの能力で出来ることはほんの少ししかない,と思っているので,他に優れた能力,専門性がある人と協力していくことが大事だと思っています。

その意味で,地域の人の力を貸してもらうことも大切だと思っています。


これからはプログラミングなどの必修化もある中で,専門的な能力を持つ人と学校とを繋いで行けたらいいな・・と思っていましたので,最近は,少しずつ,実現されていることに感謝しています。

力を貸して下さっている皆様,本当にありがとうございます!


地域の人と関わりを持って育つことによって社会性が身につき,地域への愛着も育つ,学校の勉強が実際に世の中でどのように役立つか分かる,という意味でも学校と地域の繋がりは大切とされています。

文科省の「チーム学校」の考え方もこういう点を重視しているのかな,と思います。


皆さんは,どんな方々とコラボしていますか?

親の連携しようとする姿勢が,子どもの学習意欲,学力にも影響するって知っていましたか?

 


まとめ 色々な価値観を知るのは楽しい


今回の発表で会った取り組みが,全て「絶対的に正しい」というわけではないと思うけれど,実践している色々な取り組み,その論拠となるデータの数々は興味深かった。

なんとなく,「ポジティブ」な方がいい,「地域と関わりがあった方がいい」「協力できる人間関係があった方がいい」という感覚的なものが,データとして現れることで公教育という場で説得的に採用されていく過程が素晴らしいと思いました。

女性はなんとなく「感性」で分かっていることを,教育現場の最前線にいる男性達も数字,データで分かることで採用していってくれる,その努力の大切さも知りました。


岐阜県内の様々な取り組みを知ることが出来たこの機会に本当に感謝しています。
(今回の会場は,映画「君の名は」の舞台,飛騨古川でしたので,写真は,そこでとりあげられた会場近くの聖地?の写真です)


2時間勉強しても,その後3時間スマホをいじったら,30分間勉強しただけの子の方が学習効果は高い,という恐ろしいデータの話,学力が伸びるかは,間違った問題をきっちりとやり直しできる子かどうかにある,など実践的で,直ぐに気をつけて,直していけるような話も沢山ありました。

私は,子ども達も大人も,人間それぞれに必ずいいところがあり,それに気づいて,お互いの良いところを伸ばしながら,出来ない点を補い合っていく社会になっていけたら,と本当に思っています。

そのためにも,地域の人達沢山と関わって,色々な人がいることを知ること自体,とても意味があることだな~と思います。


今日は,その意味でも私を育てて下さった地域の方々へのご恩返し,子ども達と地域を繋げる取り組みでもある「わがまち多治見大好き講座 たじみふるさと仕事塾」です。

楽しんで,「弁護士」の仕事のお話をしてきたいと思います~~~

 

それでは,

このブログを読んで下さった皆さまが「成功のためにIQよりも必要なこと」に気づき,子育てを出来るヒントとなりますように・・

そして,周りの大人,子ども,自分自身の「今現在」の頑張りを認められる大人が増え,考え方の違う人とも繋がれる大人が増えていきますように・・(私もそうなれるよう,頑張ります)

今回も最後まで読んで下さって,ありがとうございました!

 

 

この記事を書いた弁護士

木下貴子
木下貴子
岐阜県多治見市で初の女性弁護士となり18年目。
岐阜県立多治見病院など地元事業者の顧問弁護士を務め,法律のみならず経営に関するアドバイスも行っています。
個人のお客様には,離婚,相続,不動産案件を多く取扱っています。
著書「離婚調停は話し方で変わる」は,Amazonランキング「法律」部門ほか5部門で第1位を獲得。
相談は,親身,気軽,自分で決めるをモットーとしています。お気軽にご相談ください。

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