多治見ききょう法律事務所

弁護士 木下 貴子 ブログ

スピーチの始まりで最も大事なこと~本日は,お日柄もよく

スピーチの始まりで最も大事なこと~本日は,お日柄もよく

みなさんは,スピーチをする場面,ありますか?
あなたがスピーチをする場面。その始まりで1番大切にしていることは何ですか?

いつも読んでいただき,ありがとうございます!
私は,時々スピーチを依頼されること,研修を依頼されることがありますが「始まり」で1番大切なこと,を明確に意識したことがありませんでした。

しかし,今YouTube講演家として,100万人以上のチャンネル登録者を持つ鴨頭嘉人さんの「話し方の学校」で学び,こういうところを意識すると,相手がちゃんと話を聴いてもらえるんだ,楽しんでもらえるんだ,心を動かしてもらえるんだ,と気づきました。

また,話し方の学校で紹介された書籍を読むことで,スピーチの仕方,「話し方」って,こういうところが大事なんだ!と改めて知ることが出来て,ワクワクしています。

今回は,紹介された書籍「本日は,お日柄もよく」(原田マハ著)を読んで気付いたスピーチをするときに大切なことをシェアします。

この内容を知ることで,話を聴く相手が,スピーチに集中して聴いてくれるようになる,相手も聞いてよかった,と思ってもらえる,そして,自分自身の言いたいことが伝わった!と感じられる「話し方」のコツが分かりました。

日常会話でも,大事なコミュニーションのポイントもあるので,多くの人の前で話をする機会がある方だけでなく,子供の悩みや課題解決をサポートするお父さん,お母さんや,私のように依頼者,ご相談者の話を聞いて,悩み,課題を解決するサポートしていらっしゃる方にも,ぜひ知って欲しい!と思いましたので,お伝えします。

話し方のスキルを磨く前に,話すときに大事なこと
言葉は書くものでも読むものでもない。○○するもの。
スピーチの始まりで一番大事なことは?

をお伝えします♪

1 ただひたすらに聞く

「ただひたすらに聞く」
自分の意見を言ったり,必要以上に応答したりしない。
「黙って聞く,という行為は,その人のことを決して否定せずに受け止める,ということ」
「何も求めているわけじゃない,だた話したいだけ」

これは,この本に出てくるリスニングボランティア北原さんがしているお話。
他の人のスピーチ原稿作成をサポートする「スピーチライター」,主人公「こと葉」のライバル「ワダカマ」さんの師匠として,北原さんが話しています。

「聴く力で解決力UP~人間の唯一の根源的欲求」にも以前書きましたが,弁護士として相談を受けると,つい,何かをアドバイスしなければ,と思って自分が話そうとしがち。
話を聴きながら,頭の中に,でも,それって違うんじゃないの?こうした方がいいんじゃないの?と,自分の想いが湧き上がってしまう・・・
でも,やはり,「否定も肯定もせずに聞く」ということ,ただただ,聞く,ということが大切なのですね。

話をすることが上手い人は,聴くことが上手い人,これは,私の大好きな斎藤一人さん(納税1位となった商人)の特別弟子,鈴木達矢さんも言っていました。
聴くことが出来ると,どんな人がどんなことで悩んでいるのかもわかる・・それが,ピントを合わせて,相手の聴きたいことを話すことにつながる。

受け止めたことを伝えるのは,明るい話なら「すてきですね」,悲しい話なら「大変でしたね」のひと言でいい。

誰かの話,誰かのスピーチが,もしつまらないと感じても・・・「話すために聞く」
北原さんのお話を聴いて,主人公が気づいたこと。確かに,そう考えると,どんな話も,意識して,集中して聴けそうです。

みなさんは,話し方のスキルを磨く前に大切な「聴く力」,磨いていますか?
私も改めて,「聞くこと」を意識したいと思います。

2 言葉は操るもの

「言葉は書くものでも読むものでもない。操るものだ」

「コピーライター養成塾」に通っていた主人公のライバル「ワダカマ」の言葉。

これだけ聞くと,特に日本人にとっては,「言葉」をうまく操って騙す・・のような悪いイメージを持つ人もいるかな,と思う。

でも,「ワダカマ」と一緒に塾に通っていて,主人公の友人「厚志」君の言葉で,やっぱり,そうだよな・・と私は思う。

「どんなに一生懸命書いても読んでも」「受け容れられない限り,言葉の効力って限定的」「言葉っていうのは,操れなくちゃだめなんだ」

どんなに届けたい素敵な思いを持っていても,それが相手に受け入れられる表現方法で,心を動かすような「言葉」「話し方」で伝わらなければ,ただただ伝えただけで,相手の心には響かない。それは,相手に届いていないのと同じで,存在しないのと同じ。

詐欺師って,「言葉」を操る達人だと思うけれど,詐欺は犯罪。
「いい人」こそ,良いメッセージを届けたい人こそ,「言葉」を巧みに操って,伝えることを避けてはいけない,いい人が,「話し方」が上手でないために,「言葉」をうまく操れないために,届けたいメッセージを届けられないことは,本当にもったいない,社会にとっても損失,と思った。

私も届けたい思いがあって,それは「良いもの」と思っているから,伝え方,「言葉」の使い方をこれからも磨いて,伝わる「言葉」を選んでいこう,と思いました。
それが,私の意見に反対の気持ちを持つ人にとっては,反発したい気持ちを呼び起こすようなザワザワするものになることがあっても・・・
必要な時は,恐れずに,自分が伝えたい人の心を動かす「言葉」を,それが届く「話し方」「伝え方」で,勇気をもって,伝えます。

みなさんは,「言葉」をどのように使っていますか?
言葉を「操る」,という「言葉」に,どんなイメージがありますか?
「言葉」をうまく操って,伝えたい思いはありますか?

3 静

「静」
「原稿を始めるとき,そしてスピーチを始める時。心にこの文字を浮かべる。それが基本」

主人公のスピーチライターの師匠久美さんの言葉。

・・そうなのか,「静」「静寂」,意識したことなかった。
みんなが聞きたくなるような「つかみ」となる話を最初にしたいな・・・とは思ったりしていたのだけれど,この意識はなかった。

なんとなく,「しーーーん」とする最初の「間」の時間が怖いような気がして・・
それで,会場がザワザワしている状態から,ふわっと話し始めていたこともあった気がする。

または,自分が緊張しているな,と感じると,それを振り払いたくて,大きな声で
「こんにちは。弁護士の木下貴子で~す」というような感じて,身振り,手ぶりを交えながら話すこともあった。

でも,これからは,少しずつ,「静」を怖れないようにしよう,と思った。

「心を平静にして」「このスピーチの目指すところはどこにあるのか」思い浮かべる。
あくまで静かに始める。静かに,けれど心を打つ入り口を作る。
「最初のフレーズがどんな風に聴衆の耳に届くか。それでそのスピーチの印象が決まる」
「静かに静かに始めて,中盤辺りで徐々に盛り上げていく。そして最後に心をつかむ。」

この久美さんのお話に,主人公が「なるほど,まるで,オーケストラの演奏みたいですね」と言っているところも印象的でした。

鈴木達矢さんは,気楽に聞けて,笑えるお話から入るイメージなので,入り方も,「静」の一つばかりではないかもだけれど・・・
(私もどちらかというと,静で入るよりも,「笑い」で入りたい方なのだけれど・・・)

スピーチ全体を一つの舞台の演劇やオーケストラのように考えて,観客が楽しめる構成,心に届きやすい構成を考えるのは,話す人の優しさ,愛,だなと思いました。
そうすることで,聴く人の心に届くお話になる。

みなさんは,スピーチの始め,に何を大切にしていますか?
話す相手が,スピーチ終了後にどんな気持ちになっていたらいいな,と考えたことがありますか?

まとめ やっぱり心(マインド)

「言葉」を操って,伝えるスキル,は相手に伝えたいことを伝えるために,とっても大事なことなのですが・・・
やはり,その前に大事なことは「心」「マインド」
それは,何度も何度も鴨さんの「話し方の学校」でも出てきます。

今回ご紹介した本でも,「ワダカマ」が主人公に声をかける場面で,
「君のスピーチ,よかった。」「スピーチのセンスがある。いや,センスっていうよりも,「心」(マインド)が」という場面があるのですが・・そこがまた素敵な場面です!

スキル(話し方の学校では,「デリバリー」という言い方をしています)をいくら磨いても,伝えたい内容が無ければ意味はない。
伝えたい内容があっても,それが,目の前の人に役立たない,詐欺師のように,誰かをだますための「内容」なら,伝える意味がない,伝えてはいけない。

なので・・・やっぱり,スキル,「デリバリー」ももちろん大事なのですが,その前にマインド(心)が大事なのですね。マインドの上に成り立つスキル,この両方が大事。

それもあって最近私は,YouTube動画で離婚手続きの準備の仕方,進め方の前に大切な「考え方」「心の整え方」「マインドセット」を意識しながら,お話をしています。

いわゆる話し上手,口が上手い,流ちょう,には話せなくても・・
「心」「マインド」さえあれば,たどたどしくても,伝わることはある。

どんな「心」「マインド」が大事なのかな・・と考えると,離婚調停の場合であれば,調停委員さんになるほど,と思ってもらえる,というマインド,「考え方」が大事。
これは,それぞれのスピーチの場面,目的で違うかなと思うけれど,もし共通に言えるとすれば,少なくとも,今よりも誰かが幸せになるための「想い」「愛」なのではないかな,と思う。

幸せになってもらいたい誰か,には自分や子ども,家族も入っていいし,もっと広くは,目の前で話を聞いている人,職場の人,日本で,世界で生きている人たち・・・ということなのかなと思う。

今回ご紹介した本は,ストーリーになっていますので,より,今回ご紹介したスピーチのポイントに留まらない,スピーチの状況や場面,具体的なスピーチの構成,具体例も分かりますし,何より,誰かを思う気持ち,マインドもビンビン伝わってくる,「話す」って,「愛する」っていいな,と思える感動的なお話なので,是非読んでほしいな,と思います。

それでは,このブログが読んで下さったみなさまが,「言葉」の力を磨き,「スピーチ力」「話し方」を磨くことで,自分の想いを届けられ,愛のあるよりよい社会となるためのヒントとなりますように。

家庭生活の平穏,仕事で成果を出すためにも,この夫婦関係,親子関係,人間関係を円滑にするための研究をこれからも続けていきたいと思います!

これからも,言葉の選び方,話し方,伝え方のスキルも磨いていきます!!
今回も最後まで読んで下さって,ありがとうございました!