相続でもめないために,今できること~Part3.Vol1

a0800_000679いつも読んで下さって,ありがとうございます!

なかなか弁護士らしい記事を書いておらず,私が弁護士ということ忘れていらっしゃる方も多いと思いますが(笑)…
今回は,本業の弁護士としてお役に立てるお話をします。

しばらく続編を放置しておりました……
「相続でもめないために,今できること~Part3」です。

相続の法律相談をし,さらに事件を受任すると,どんな背景で「相続紛争」がおき,どんな点で解決が難しくなり,相続紛争が長引くのかが,とてもよく分かります。

「もめない相続」は,税理士さん,司法書士さん,など他の士業や信託銀行などのサポートによって,「遺産分割協議書」が作られ,整理されていきます。
どうしても,親族や他士業では解決できない場合に,相談されるのが弁護士なので,弁護士のところには,もめてしまっている事案ばかりが集まります。
「相続でもめなくなったら,弁護士の仕事がなくなりませんか?」
・・と心配して下さる方がいらっしゃいます。
しかし,みなさんが少しずつ注意すれば,相続紛争は少なくなるでしょうが,離婚などと同じように「なくなる」ということはないように思います…

なぜなら,考え方や育った環境の違いから生ずる「価値観」の違いがあるからです
むしろ,相続紛争が起こっても,どの点でもめごとが大きくなるのか分かっていて,その点に注意されていれば,紛争の争点を少なくし,結果として仕事量も軽減されますので,弁護士にとってはとても有り難いことだと私は思っています。
ということで・・・なぜ,紛争が生じ,どうして泥沼化しているのか,お伝えすることが,相続紛争に関わる弁護士の使命だと思っています。
私も,もちろんそうですが
実際に相続でも,離婚でも紛争事例を見ながら,こういう点に気をつけていこう,と弁護士は自分の生活に自然と活かしているのではないかと思います。
さて!!3回にわたってお伝えしようと思っていました「相続でもめないためのポイント」を・・・

急遽,ご要望にお応えして!?6回シリーズにしました♪

 

実際の事例を書くことで,紛争の現場をイメージしてもらいたいと思います!

今回からのポイント 相続紛争の事例

今回からは,ポイント3!

「相続紛争の現場で,何が問題となっているのかを知ろう!」です。
私が実際に体験した事例を基に組み合わせ,分かりやすい形に変えて,3つのケースをお伝えします。
今回は,その第1のケースです。

ケース1 母の預金を管理していた長男さんのケース

当初,母と同居していた長男さん。
途中から,母の預金を預かるようになった。
その後,母は介護施設に入所したが,そのまま預金は長男(とその妻)が管理。
母は生前,次男さんに「通帳は全部取られて返してもらえない」などと話していた。
母死亡後,長男さんは,一部の金融資産を次男に渡すことで,残りを自分が相続する案を提案。

その後,次男さんが調べると,生前に母の預金から多額の引き出しが判明。
そのため,勝手に長男さんが引き出したものではないか,との疑問があり,紛争が長期化した。

相続紛争の解決までの道のり(時間、お金)

この事案は,次男さんの譲歩もあり,遺産分割調停で成立して,およそ1年程度で解決した記憶です。
資産もあったため,調停費用(弁護士の費用)は,およそ200万円程度でした。
長男さんは,母の財産管理,介護などをしたとのことで寄与分も主張していました。

 

相続紛争が起きた理由,紛争長期化を防ぐために気をつけること

大きな紛争となったのは,やはり,母の財産管理が不明瞭であったことですね。
家族間は財布も一緒という気持ちになることは理解できますが,夫,妻の預金,両親の預金と自分の預金が区別されず利用され,その結果問題となる,ということが頻繁に起きています。
認知症などで判断能力が低下しているのであれば,後見制度などの利用をしての法的管理,そうでない場合であっても,後に母の意思で使ったこと,何に使ったのか説明できるようにしておくことが必要だったと思います。
財産管理,介護についても契約をするか,そうでなくとも,どのように管理,介護していたのか分かるような,客観的資料を残しておく必要がありますね。
みなさまや,みなさまのお知り合いの方で,お父さん,お母さんの預金を管理している方はいませんか?
もしあてはまれば,是非是非,気をつけてもらいたいと思います。

次回予告

次回は,「相続紛争の現場で,何が問題となっているのかを知ろう!その2」で,別の事例を書きたいと思います♪
弁護士は紛争がないとお金にならない・・・
確かに,世の中から法的な紛争が全くなくなったら,弁護士の仕事はなくなるでしょう・・・
でも,だからといって,紛争が起きそうなのに放っておくことは,紛争現場のすさまじさを知っている弁護士としてあってはいけない,と思っています。

これからも,私は,現実に起きた紛争を弁護士として解決しつつ,これを活かして紛争を防ぐための努力もしたいと思います!!
しつこいですが,相続でもめなくなっても,是非「もめない相続のための対策」で多治見ききょう法律事務所にご依頼下さいね(笑)!!

今日も沢山の嬉しいこと,笑えることが溢れる一日となりますように!

最後まで読んで下さって,ありがとうございました!

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【関連記事】

相続でもめないために,今できること~Part2

相続でもめないために,今できること~Part1

この記事を書いた弁護士

木下貴子
木下貴子
岐阜県多治見市で初の女性弁護士となり18年目。
岐阜県立多治見病院など地元事業者の顧問弁護士を務め,法律のみならず経営に関するアドバイスも行っています。
個人のお客様には,離婚,相続,不動産案件を多く取扱っています。
著書「離婚調停は話し方で変わる」は,Amazonランキング「法律」部門ほか5部門で第1位を獲得。
相談は,親身,気軽,自分で決めるをモットーとしています。お気軽にご相談ください。

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