労働問題・解雇

弁護士田中敦のブログから,労働問題・解雇に関する記事を集めました。

田中敦ブログ~労働問題・解雇

同一労働同一賃金-2つの最高裁判例(ハマキョウレックス事件・長澤運輸事件)から-

 

本年6月1日、労契法20条の関する2つの最高裁判決が出されました。

 

契約社員のドライバーが、正社員にのみ諸手当等が支給されるのは労契法20条に抵触する不合理な労働条件として差額を求めた訴訟(ハマキョウレックス事件)と、定年後継続雇用したドライバーの賃金を2割引き下げたことが期間の定めの有無によるもので不合理であると訴えた訴訟(長澤運輸事件)の2事件です。

 

どちらも、無期労働契約の正社員と、職務内容が同じ有期労働契約の非正規社員との間に存在していた賃金格差の適法性が争われた事件です。

 

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2018年9月9日

今、どうしてセクハラ対策が重要なのか

 

今回は、債権法改正の話題はお休みにして、色々と話題になっているハラスメント、特に、セクシュアルハラスメント(いわゆるセクハラ)について書いてみようと思います。

 

今、どうしてセクハラが問題となっているのでしょうか?

それは、残念ながらセクハラに対する意識が低い方が一定数おられる一方、ハラスメントに対する意識が高まってきているからだと思います。

 

このことは、厚生労働省が公開している個別労働紛争解決制度の施行状況のデータを見ても明らかです。労働紛争の中の民事上の個別労働紛争に関するデータを見ると、相談件数のトップは、いじめ・嫌がらせ、つまりハラスメント問題なのです。

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2018年5月1日

労働問題第28回目 労働組合との団体交渉について(その2)

労働問題第28回目は、引き続き「団体交渉」について見ていきたいと思います。

 

 

1 団体交渉の進め方

 

 団体交渉の出席者、人数、交渉日時、場所などのルールについては、これといったルールがあるわけではありません。労働組合の中には、結成通知と同時に、即時の交渉を求めてくることがありますが、これに応じる必要はないということです。また、徹夜やあまりにも長時間の団体交渉に応じる義務もなく、2時間程度で区切ることも合理性があるでしょう。人数についても、会場の都合からある程度の制限の行うことも可能ですし、労使対等の原則から同数程度とすることも合理的でしょう。

 要は、社会通念上許容される範囲内で、ルール作りを進めればよいのです。

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2017年8月27日

労働問題第26回目 解雇の有効・無効/具体的ケース

解雇には客観的合理的理由が必要ですが、これまで、以下のようにケース分けして見てきました。

今回は、「整理解雇」について考えてみたいと思います。

 

 ①労働者の労務提供不能・労働能力又は適格性の欠如・喪失

  ア 勤怠不良(←21回目)

  イ 能力不足(←22回目)

  ウ 労働能力喪失(←23回目)

エ 労使間の信頼関係の喪失(←24回目)

 ②労働者の職場規律違反(←25回目)

 ③整理解雇(←26回目・今回)  

 ④ユニオン・ショップ協定に基づく組合の解雇要求

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2017年7月16日