芸術と行楽の秋・フラダンスの振り付けが著作物だといえる場合(続編)

菊の花開く10月13日,外を歩くとひんやりとした風を肌で感じる時季となりました。

9月2回目の3連休は東京へ

9月から今月にかけて3連休が3回続きました。

そのうちの9月2回目の3連休は,東京に行きました。

東京では,久しぶりに会った人たちから,展覧会から,そして,街の変化から,刺激を受けました。

上野の東京都美術館では「没後50年 藤田嗣治展」を鑑賞しました。作品の選択や演出のクオリティが高く,大変満足のいくものでした。

東京都美術館では,今月27日からムンクの叫びで有名なムンクの作品を集めた「ムンク展」が開催されますので,来月もまた,東京に行くと思います。

10月の三連休は多治見のイベントが盛り沢山

先週は,多治見市内では,たじみ茶碗まつり市之倉陶の里フェスティバルが開催され,多治見駅やその周辺では,美濃焼祭虎渓陶酔広場といったイベントが賑わっていました。

美濃焼祭で駅の南のロータリーで販売されている1杯1000円の笠原茶碗付きの魚関のうな丼は美味しかったですね。

休みの日は,秋の深まり,秋の彩りを感じに,各地をめぐりたいと思います。

フラダンスの振り付けが著作物だといえる場合(続編)

フラダンスの振り付け〜大阪地裁はどう判断したのか

平成30年9月20日の大阪地裁の判断

さて,ハワイ在住のフラダンス指導者が,自ら創作したフラダンスの振り付けを許諾なく使われて著作権を侵害されたとして,振り付けの上演の差止めや損害賠償賠償を求め,大阪地裁に起こした訴訟。平成30年9月20日に,大阪地裁は,著作権侵害を認め,会員へのフラダンス指導や国内施設での上演禁止と,約43万円の支払いを認める判決を出しました。

この裁判,前回のブログでも紹介しましたが,投稿後,裁判所のウェブサイトに,判決が公開されましたのでどのように判断に至ったのか簡単に紹介します。

著作物と言えるためには

そもそも著作物といえるかどうかは,作者の個性が表れているかがポイントとなります。

大阪地裁の判断枠組み

裁判例によると,フラダンスの振り付けは,ハンドモーションとステップから構成されており,ハンドモーションは特定の言葉に対応する動作が決まっているとしています。

そして,このようなフラダンスの特徴からすると,ある歌詞に対応する振り付けの動作が

  • 歌詞から想定される既定のハンドモーションに過ぎない場合
  • 他の類例に見られるものの場合
  • それらと有意な差異がない場合

には,個性の表れとはいえないとしています。

しかし,歌詞から想定される既定のハンドモーションでも,他の類例に見られるものでも,
それらと有意な差異がないものでもない場合
,作者の個性が現れているとしています。

また,動作自体はありふれたものであったとしても,それをその歌詞の箇所に振り付けることが他に見られない場合であれば,その歌詞の表現として作者の個性が表れているとしています。

ステップについては,ステップは基本的にありふれた選択と組み合わせに過ぎないというべきであり,そこに作者の個性が表れているとはいえないとしています。

しかし,ステップが既存のものと顕著に異なる新規なものである場合は,ステップ自体の表現に作者の個性が表れているとしています。

さらに,ハンドモーションにステップを組み合わせることにより,歌詞の表現を顕著に増幅したり,舞踊的効果を顕著に高めたりしていると認められる場合,ハンドモーションとステップを一体のものとして,振り付けの動作に作者の個性が表れているといえるとしています。

その上で,作者の個性が表れている部分が一定程度にわたる場合には,そのひとまとまりの流れの全体について舞踊の著作物性を認めべきとしています。

これを踏まえて,振り付けについて著作物性を検討し,冒頭のような結論となりました。

このように,大阪地裁は,フラダンスの性質・特徴を踏まえて,フラダンスの振り付けの著作物性について判断しています。

街の変化

写真は,先月東急東横線旧渋谷駅の跡に開業した渋谷ストリーム。
渋谷は新たなビルの建設が進み,名古屋栄地区でも再開発が行われようとしています。
多治見でも今後,駅の周りが盛り上がっていきそうです。

それでは良い週末を。

この記事を書いた弁護士

藤田 聖典
藤田 聖典
長崎県出身,愛知県立旭丘高校・慶應義塾大学経済学部経済学科卒。
大学卒業後,テレビ放送局ディレクターを経て法科大学院に入学。法科大学院修了後,東京都内の有名進学塾の副校長在職中に司法試験に合格し,弁護士資格を取得。
法科大学院では,知的財産法を専攻。合格後の司法修習中も東京地方裁判所の知的財産権部や知的財産高等裁判所(知財高裁)で知的財産を中心に学ぶ。
中小企業の法律問題では,著作権,商標権,意匠権,不正競争防止法,契約書の作成・確認,不動産賃貸借,建築紛争,クレーム対応などが主な取扱い分野。
地域密着の弁護士を目指し,多治見市での就業を選択。
相続・離婚など家庭での法律問題も取り扱っています。

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