ハマキョウレックス事件最高裁判決について

 

今回は,ハマキョウレックス事件最高裁判決の詳細を見ていきたいと思います。

 

1 事案の概要

ハマキョウレックス(以下「会社」という。)は,一般貨物自動車運送事業等を目的とする株式会社であり,一審原告の有期労働者は,平成20年10月6日頃,会社の彦根支店と有期労働契約を締結し,トラック運転手として配送業務に従事していました。原告の労働契約は,その後順次更新されていましたが,正社員との間で以下のような賃金等の違いがありました。

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同一労働同一賃金-2つの最高裁判例(ハマキョウレックス事件・長澤運輸事件)から-

 

本年6月1日、労契法20条の関する2つの最高裁判決が出されました。

 

契約社員のドライバーが、正社員にのみ諸手当等が支給されるのは労契法20条に抵触する不合理な労働条件として差額を求めた訴訟(ハマキョウレックス事件)と、定年後継続雇用したドライバーの賃金を2割引き下げたことが期間の定めの有無によるもので不合理であると訴えた訴訟(長澤運輸事件)の2事件です。

 

どちらも、無期労働契約の正社員と、職務内容が同じ有期労働契約の非正規社員との間に存在していた賃金格差の適法性が争われた事件です。

 

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とても身近で重要な相続法改正(第1回)配偶者居住権とは?

民法の改正が続いています。
 
このブログでは債権法改正を取り上げてきましたが、平成30年7月6日、相続法の分野を改正する改正民法が成立しました。
今回の改正は、1980(昭和55)年に、配偶者の法定相続分を3分の1から2分の1に引き上げた改正以来の、相続法の抜本的改正になるようです。
 
相続は、ほとんどの方が当事者となる事柄ですから、とても重要な部分です。
改正の概要や趣旨を理解して、円満で円滑な相続に役立てていきたいものですね。