交通事故で謝罪したらどうなるのか?

a1180_016470みなさんこんにちは。

今回は、交通事故でよくある問題、事故現場や事故直後の相手方とのやり取りにおいて「相手方に謝罪するべきか?」という問題について考えてみたいと思います。

結論から述べますと、私個人の意見としては、明らかに相手方の一方的落ち度によるものでない限り、「謝罪するべき」と考えています。

よくある停止車両に追突してしまった場合など100パーセント自己に非がある事故態様の場合、謝罪するのは当然のことです。抵抗があるケースというのは、相手にも相応の落ち度(過失)があると考えられ、後々、過失割合に争いが生じるであろうと想定されるケースだと思います。ここでは「謝罪をしてしまうと、自己の非を認めてしまうことになり、過失割合の認定の際に不利になるのではないか?」という心配があるものと思います。

しかし、まずここでお伝えしたいのは、謝罪の中身を考えていただきたいということです。事故が起こった場合、お互いに様々な負担が生じます。警察への対応、保険会社への対応、自動車修理への対応などなど相手方にも様々な負担が生じることは間違いありません。これに対して、事故を起こした一方当事者として「申し訳ありません」と述べることに抵抗はないと思います。また、相手方が怪我を負った場合、今後、入通院や仕事への影響など様々な負担が生じることに対して「申し訳ありません」と述べることにも抵抗はないと思います。

どうやら、「謝罪したら負け」といったような公式が独り歩きしているようにも思います。先に述べたような意味で「申し訳ありません」「ごめんなさい」と述べることは何ら問題がないと個人的には考えています。というのも、交通事故の相談を受けていると、「相手方から謝罪の言葉の一つもない!」という感情的な問題で紛争が生じたり、長期化するということが多々あるからです。これは双方にとって望ましいことではないはずです。

また、裁判になった場合を想定しても、事故当時「謝罪していたこと」自体が過失割合の認定に際して考慮されることはありません。「申し訳ありません」「ごめんなさい」には先ほど述べたように色々な意味があるからです。一方、「前を見ていませんでした」申し訳ありません、「ライトをつけていませんでした」ごめんなさい、という謝罪は、過失割合に影響してきます。過失割合の基礎となる「事実」を認める領域に踏み込んでいるからです。

交通事故に遭われた場合には、事故後の対応においても精神的に様々な負担が生じます。素直に謝罪すべき点は謝罪して、互いの精神的負担を少なくし円満解決に向かうことが何よりだと思います。

それでは、今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました!!

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この記事を書いた弁護士

田中敦
田中敦
岐阜県土岐市出身,多治見北高・北海道大学卒。
瑞浪市役所勤務後,法科大学院に入学し,弁護士資格を取得。
法科大学院では労働法を専攻。
現在は,交通事故案件,労働案件(事業主側)を中心的に取り扱っています。

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