いつも読んでいただき,ありがとうございます。
今回は,最近参加した講演会,読んだ本の中から,人間の脳に「ポジティブ」な影響を与え,クリエイティブな発想や人間関係を良好にする言葉,反対に,脳の構造まで変形させてしまう問題の大きい言葉,を知りましたので,その後紹介をします♪
(写真は,ここのところ読んだ書籍,聴いたCDです~)
私の「言葉」「行動」で,誰かにものすごく勇気を与えることも出来る。
ひとつの「言葉」「行動」が相手の気持ちを変え,お店であれば,沢山のお客さんに応援されることにもなる・・
一方で,ひとつの「言葉」「行動」が,相手に計り知れないダメージを与えてしまうこともある・・
特に,子どもの頃に与えてしまった「言葉」は,その後の子ども達の成長に大きく影響を与え,脳の構造までも変形させてしまう・・
どのような言葉が人間関係を良好にし,どのような言葉が子どもの脳に悪い影響を与えるのか?
3つ,お伝えします。
1 どちらも正しい
東濃信用金庫で行っている「読書会」の課題本「How Google Works」より。
グーグルの元CEOエリックが言っています。
「技術者や科学者が犯しがちな過ちがある。データと優れた分析にもとづいて,賢明かつ思慮に富んだ主張をすれば,相手を説得できるはず」ということ。
しかし,これは誤り。
「相手の行動を変えたいなら,説得力のある主張をするだけでなく,相手のハートに触れなければならない」
そのために,エリックらが議論を打ち切り,出席者の100%から支持されているわけではない結論を出すときに言う言葉。
「どちらも正しい」
・・・誰でも,自分の意見に反する決定を心から受け容れるには,まず自分の意見がきちんときいてもらえただけでなく,その意義を認めてもらえたと感じる必要がある。
組織として,一つの目標に向かって行動するためには,組織の「決定」を一人ひとりが,心から受け容れている方が良い。
そのためには,データ,証拠に基づいて相手を論破してしまおう,説得しよう,というだけではなくて,相手の主張にも傾聴すべき要素を見つけようとすることが大事。
自分が正しい,相手は間違っている・・
これは,夫婦関係でも関係を悪化させてしまう「言葉」「態度」だと改めて思った。
全ての争いは,どちらかが正しい,どちらかが間違っている・・と考えるために起きてしまうのかも。
離婚調停など,話合いで解決する手続きも,論理的に説得するだけではやはり,相手の気持ちを変えられない。
調停委員さんにも,当事者の話をよく聞くだけで無く,双方のそれぞれ認められる点をとりあげ,「どちらも正しい部分がある」という意識できいていただけると,双方の気持ちを解決に向けていけられるかも・・と思いました。
この人の話っておかしい!と感じてしまったときこそ・・・
「どちらも正しい」意識していきたいと思いました。
みなさんは,「自分が正しい」で戦ったことはありますか?
2 頼まれごとは試されごと
東濃信用金庫青年経営者クラブの講演会で「中村文昭」さんが話していたこと。
(少し表現は不正確ですが,雰囲気は以下のような感じのお話)
「ちょっと,立ったついでだからお茶ついで持ってきて」などと言われたときに,
普通は,何で私にたのむんや~自分でやれや~等と思う。
そんで,やってあげたとしても,嫌々やって,「バン」とお茶を出すだけ。
けど,何か頼まれたときに,
「お!あなた,私のこと,試してますね~」
みとけよ~身体寒いやろうから,あっつあつのお茶入れて,持って行って,身体暖めさせたる~
と,相手の期待を越えるような真剣さ,速さ,質でやってみる,ということ。
それを続けていたら,みんなに可愛がられ,異例の速さで料理の技術も教えてもらえ,
出店した店も応援してもらえ,次々に繁盛店となって拡大していった・・・
すごく良い話だったし,面白かったので,中村さんのCDセットを買ってしまいました(笑)
子ども達も楽しく聴いています♪
その中で,「あこがれ先生プロジェクト」なども立ち上げて,地元三重県を始めとする多くの教育委員会からも評価されていることを知った。
中村さんの子どもさんたちは,ニュージーランドに留学したりしていて,日本の良さ,伝統も伝えているらしい・・・
子育てにも,とても良い影響を与えていそうです。
「頼まれごとは試されごと」,人から頼まれたことを「試されている」と考えて,楽しみながら,ド真剣にやりきることは,まず,自分の脳に「快」を感じさせ,良い影響を与えそう。
結果として,相手の脳に「この人を応援したい」,「この人なんか好き!」という気持ちを芽生えさせてくれる気がする。
みなさんは,誰かから「ちょっとお願い」と言われたとき,どんな反応をしていますか?
どのような「言葉」で自分の頭に入力したら,楽しく,効果的に行動できそうですか?
3 言葉の暴力
3つ目は,脳に良くない言葉,の方,少しネガティブなお話。
小児精神科医である友田先生の警告「子どもの脳を傷つける親たち」から。
18歳~25歳のアメリカ人男女で小児期に,両親間のDVを長期間(平均4.1年間)目撃してきた22人と,そうした経験の無い30人の脳皮質の容積を比較。
DVを目撃したグループは,そうでないグループに比べ,視覚野の容積が平均6.1%減少。
IQと記憶力の平均点が低い,という結果もハーバード大学で行われた調査で出ているようです。
更に驚くことに,両親間の「身体的」な暴力を目撃したときよりも,「言葉」の暴力に接したときの方が,脳へのダメージは大きい。
(視覚野の一部である舌上回の容積が6倍以上も減少)
・・・衝撃的でした。
親の言動,特に「言葉」が子どもの脳の構造までも変形させてしまう・・・
「言葉の暴力」って,少し抽象的ですが,「心ない言葉で罵られる」ということです。
お前は何をやってもダメだ,何で生まれてきたんだ,よくそんなことも出来ずに生きてられるな,こんな点数しか取れないなんてオレの子とは思えない・・・などでしょうか。
最近は「モラハラ」という言葉も生まれ,言葉の暴力の問題性も重視させるようになっているけれど,まだまだ「身体的暴力」に比べると,他人には理解してもらいづらく,影響も軽視されているように思います。
口げんかは夫婦ならばよくあること,殴られたわけでもないなら,そんなくらいで,離婚なんて・・と言われることもある。
けれど,もし,このような言葉にさらされて子ども達が育ってしまったら・・・大きく脳にダメージを与えてしまう。
その場合には,離婚という選択こそ,必要な場合もあるかな,と思います。
友田医師は,離れて暮らすようになっても,影響は深刻。
離れれば,子どもと面会させても良いのでは,という点も早計と言っています。
考えさせられるところです。
夫婦間で喧嘩をしてしまうことは,私もあります。夫のことを非難してしまうことも。
しかし,よく言われることかも知れませんが・・・
非難するのは「相手そのもの≒人格」では無く,「相手の行動」。
そして,相手への「非難」≒自分が正しい,と言っているようなものだから,それよりも,「自分」が嫌だった,悲しかった,と伝えた方が良い,と改めて思いました。
どうしても感情的になってしまうときには・・・子どものいないところで。(なかなか出来ていないですが,反省)。
みなさんは,夫,妻,子どもさんにどんな言葉がけをしていますか?
みなさんの話す「言葉」が,子どもの脳の発達に大きな影響を与えると知っていましたか?
まとめ 言葉の威力
他の動物も,もしかしたら,「言葉」を話しているのかも知れませんが,人間だけが,やはり複雑な「言葉」を話せるような気はします。
そして,その「言葉」の威力は絶大。
ある「言葉」が人に勇気を与え,人間関係を良好にし,お客様を呼び込み,組織一丸となって動くための力になる。
一方で,ある「言葉」は,脳の発達に大きなダメージを与えてしまう。
その意味で,「言葉」の持つ力は計り知れない。
自分自身の脳に良い影響を与える言葉,相手の脳にも良い影響を与える言葉を選んで,発せられる人間になりたい!
子どもに悪い影響を与える言葉を知り,できる限り・・・使わないよう意識していきたい。
友田医師は,反対に,積極的に子ども使いたい3つのコミュニケーションについても書いています。
お薦めです♪
どんな「話し方」で相手に伝え,どんな「言葉」を選んだらいいのか,
これからも研究して伝えていけたらと思っています。
うちに相談に来て下さる依頼者の方々のため,そして自分自身の子ども達,家族,友人のため,弁護士として,母として,「言葉」の威力を良い方向で使えるよう,一緒に歩んで行けたら・・と思います。
また,研究発表,致しますね(笑)!
それでは,
このブログを読んで下さった皆さまが,「言葉」が相手,子どもにどのような影響を与えるのかに気付き,どのように「言葉」の威力を使ったら良いのか,分かるヒントとなりますように。
今回も最後まで読んで下さって,ありがとうございました!