パンダを見て,気づいたこと~発達障がい支援に必要なこと

いつも読んでいただき,ありがとうございます!
GWも最終日ですが,みなさまは,ゆっくりできましたでしょうか?

今回は,GWに家族で出かけた旅行で,色々と気づいたことをお話します。
「アドベンチャーワールド」の大人気キャラ(?)「パンダ」。

うちのユニークな息子(小2)はパンダが大好きです。


このパンダを見るために,ツアーに参加したのですが・・・
発達障がいがあり,集団行動が得意でない息子には,なかなか大変だったようです。

その中で,「発達障がい」の支援で必要かな,と思ったこと,
知っておくと親も楽かな,と思ったことがあったので,シェアしたいと思います。

今,私はメルマガを書かせて頂いているのですが,その中で分かったこと。

思った以上に,子どもさんが発達障がいを抱えている方が沢山いる,ということ・・
そして,発達障がいに(男性)気づかず大人になってしまったケースでは,配偶者である妻に「モラハラ」と感じさせる言動をしてしまっているケースが少なくないこと・・

そういう話を聞く度に,自分自身も息子のことが不安になり,つらい気持ちにもなりました。
息子は将来,社会の中で生きていくこと,家庭を持つことが出来るのだろうか・・・

そんな思いのお父さん,お母さんに少しでも参考になることがあれば・・と思います。

発達障がいの子供と出かけるときに親が知っておくと良いことは?
動物園、遊園地など沢山の人が訪れる施設で,なぜ「発達障がいの子供」とその家族はつらいのか?
外から分かりにくい「発達障がい」を理解してもらうために利用できるツールは?


1 予定を伝える
 

今回は,2泊3日で紀伊勝浦方面へ旅行したのですが・・
 家についた息子が,何度も言った言葉・・
 
 「家に帰ってきて,ほっとした」

 改めて,息子にとって,旅行は精神的に疲労するものなのだ・・と感じました。
 楽しかったし,また,行きたい・・とは言ってくれるのですが,違う場所,違う人達,違う環境・・は,息子にとってかなり負担になるようです。

 旅行中に,突然,添乗員さんが持っている案内棒についていた小さな「鯉のぼり」をさわり出したり・・・
 エレベーターが混んでいて,すごく息子に近づいてしまった人に,叩いてしまったり・・
 旅行用のコロコロひいていくスーツケースが気になるのか,それを蹴ってしまったり・・・

 「なぜ,そんなことをするの?」と聞くと,それなりに理由は言うのですが・・・
 この言葉を聞いて,振り返ってみると「不安」だったから,という気がしました。
 (途中からは,もっていた小さな自分の鞄のひもをかじることで,何となく安定を保っている感じでしたので・・)

 医師にも言われ,事前に予定を伝える事が大切,と分かっていたのに,つい,また忘れていました・・
 やっぱり,旅行などで大きく環境が変わる際には,予定をしっかり伝える事が大切だと思いました。

 皆さんは出来ているかも知れませんが・・・

 うちの子の場合,接近されたりするのもストレスになるようなので(自分からはどんどん近づいていくのですが・・・),
エレベーターではとても近くに人が来るけど大丈夫,次は○○に行くから,こんな感じになるよ,と具体的にイメージを伝えておくことが大切だと改めて思いました。

 私自身が体験していないことは予想がしにくいので,間違って伝えてしまうこともあると思うのですが,それも含めて,伝えておこう,と思いました。

 発達障がいのお子様を持つ方にとっては,当たり前の知識かも知れませんが,自戒を込めて・・「予定を伝えること」大事ですね。
 周りに発達障がいの子どもさんがいらっしゃらない方は,発達障がいの子ども達は,こんなことに困っている,不安なんだ,と少し思ってもらえたら・・嬉しいです。
 

 

2 意思を尊重する

息子は,手元にあるお金を基本的に使い切ります・・・

なので,お年玉でもらったお金も貯金せずに,買いたい物を買って,使い切るタイプ・・
親としては,将来のことを考えると不安で,少しは取っておくように教えたい,気になるのですが・・

意思を尊重することとのバランスが改めて大切だな,と思いました。

今回の旅行で行った最初の旅館に売っていたお土産。
息子は,おばあちゃん(私の母)が大好きなので,おばあちゃんのために,自分のお年玉から,とってもきれいな卵形の大理石を買いました。

そして,さらに,同じ店でネコの置物を買いたかったようでした。

でも,まだ,あと2日も旅行の日程はあって,翌日はアドベンチャーワールド。
動物が大好きな息子にとっては,また,きっと沢山欲しい物があるだろう・・・と予測できました。

なので,私から,「明日に取っておこう」とネコの置物を買うのをやめさせたのです。


ところが,息子としては,次の日も同じ旅館に泊まると思っていたようで,(このあたり,予定を伝えていなかったミスでもあります)翌日のアドベンチャーワールドにいくときも,ずっと,このネコの置物を買えなかったことに文句を言い続けていました。

かなり,かなり,かなり・・・しつこかったです(笑)。

そのため,アドベンチャーワールドに着いてからもずっと機嫌が悪く,元気もない・・という状態が続いていました。


アドベンチャーワールドでは,そうは言っても,時間は戻らないから,今を楽しもう,と伝えて,段々と乗り気にはなってくれましたが・・

ここでの買い物の時。また試練が・・・
一旦,おばあちゃんのお土産にする,と決めたメモ帳・・何か気に入らなかったらしく,
もっとおばあちゃんが喜ぶ物を選びたい・・と言い出しました。

結局・・さんざん時間をかけて,迷って決めたのは,ゾウの置物。
それ・・あなたは嬉しいかもだけど,おばあちゃんは喜ぶのか・・・(笑)?

夫は,メモ帳の方が安いし,これで大丈夫と伝えて欲しい・・と私に言ってきていましたし,
私もその方が良いと思ったのですが,納得せず。
娘も動員して,他に更に安いキーホルダーなどもどう?と振ってみましたが,ダメでした・・(笑)

そのとき,息子がこう言ったのです。
「でも,僕は,さっきも迷って,あとで嫌な気持ちになったから,今買いたい物を買う」

・・なるほど,なかなか理屈が通っていました。
・・私は「今」を生きることが大切,と最近言っているけれど,本当は「今」を生きていなかったのかも・・後のことを考えて,「今」我慢する・・のが現実の私。
その発想も夢を叶えるために,確かに大切なときもあるだろうけれど,息子こそ,「今」を最大限に生きているように思えました・・

これを聞いて,私は仕方ないかな,と思いました。
ゾウの置物は,メモ帳の2倍ほどして,息子が思っていた金額よりも高かったので(値段が分かる部分がとれてしまっていました),後でショックを受けていましたが・・
素敵な物を買えた,という満足感はあったようです。(良い物は高いんだよ,と伝えておきました)

でも,この一連のことがあって,私は,とりあえず,それを買った場合の結果(予測)だけを伝えて,息子の意思を尊重しよう,と思いました。
そして,どんな選択であっても,それでよかったね~と伝えたい,と思いました。

息子は,その後も色々なお土産屋さんに行きましたが,すでに所持金がなくなっているのを分かっていたので,これ買いたい,とは言いませんでした・・

私は,以前のことを思い出して,息子に伝えました。
「そういえば,前,シルバニアファミリーの灯りのともる家買いたい,って言ってたけど,1000円札が見つからなくて,買わなくて良かったね。あのとき,買っていたら,今回何もお土産買えなかったよね」
息子:「そうだね,本当にあのとき買わなくて良かった」 と言っていました。

買わない方が後に良いこともある,買った方が後悔しないこともある,けれど,どちらの選択をしても,その選択が最高だったと思えるように,これからも声をかけていきたいなと思いました。
大事なのは,そのとき「後悔しないように」自分なりに考えて決めた,やれることはやりきった,と感じられることだと思うので・・・・

結果の予想は伝えて,意思を尊重する,親としては勇気の要ることですが・・いっしょにやってみませんか?


3 障がいの見える化     

 息子が大好きなパンダを見ようとして,列に並んでいました。
 GWで沢山の子供連れの家族で賑わうアドベンチャーワールド。

 昨年生まれたパンダの赤ちゃん「結浜ちゃん」を見るためだけに,30分以上並ばなければなりません・・・
 後ろの方の列から段々と前にグルグルと進んでいって,(ディズニーランドで乗り物を乗るときのようなイメージです)やっと,パンダが見られるところに来たとき・・

 わきの所から,車いすに乗った子を連れたご家族が,係員の方一緒に最前列に途中入場されました。

 私は,息子の手を引いて,その子の家族が先に見るから,待つように伝えました。
 すごく息子は不機嫌そうだったのですが・・・

 車いすをひきながら,あのグルグル進んでいく狭い道を行くのは本当に大変なので,そのこと自体は私も何ら問題は無い・・と思います。

 ただ,その車いすの子を見て思ったのは・・あ,この子の障がいは「見た目にとてもよく分かる」から,いいなということでした。
 (もちろん,息子が足が悪かったら,行けないところも沢山あるので,それぞれ大変だと思っています)

見た目にも分かる障がいだから,自然と周りの人が配慮してくれる,そして,どんなことが困難なのかも理解してもらいやすい・・
つまり,足が悪くて歩けなかったら,どんなことが難しいのか,想像しやすいな,と思ったのです。


うちの息子は,本当に待つのが苦手です。
私が,車で運転しているときも,赤信号で止まるだけで,「早く行って!」と叫んだりします。

そんな息子は,パンダを見るために並んで待っている間も,ずっと,区切るためにひいてあるロープを触り続け,他に触っている子の手に接触して,「痛い」と言われたり・・
ロープを触りながら,前の方に抜かして行ってしまおうとしたり・・・


それでも我慢しつつ,やっと大好きなパンダを見られる!となったのに,順番を譲るのは,彼にとってはとても苦しかっただろうな・・と思います。
でも,それは「理解してもらうのは難しい」。見た目には全く普通の子と同じように見えるので・・・・
そして,「発達障がいなんです」と言ったところで,色々とまだまだ誤解も多い中で・・何が大変なのかを理解してもらうのはとても難しいだろうな,と改めて思いました。

私も自分にこのようなことがなかったら,本当に知ることもなかったかも知れない・・と,今,とても反省しています。
親のしつけも悪いんじゃない?と心のどこかで思っていた気がしますし,子ども達自身のつらい気持ち,我慢している気持ちを理解しよう,自分が言葉に変えて伝えよう,・・などと思うこともなかっただろうと思います。

でも,今は,うまく伝えられない息子,そして,同じ悩みを持つ方のために私で出来ることがあれば,「言葉」にして,伝えたい・・・

そして,この出来事を通じてそのために,「見えにくい障がい」のために,あるといいなと思った支援!
「障がいの見える化」のツールです。

マタニティの方が外からは分かりにくい初期の段階でも分かって、配慮してもらうためのマタニティマークのように,発達障がいにも「発達障がいマーク」があったらいいな!と気づきました。
・・・で,夫が調べてくれたところ,なんと,岐阜県でも,今年度からそのマークを配布しているではないですか!
http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20170212/201702120814_29003.shtml

「ヘルプマーク」というそうです。早速,多治見市役所でも聞いてみようと思いました。

そもそも,このマークの意味を知っている方がいない中で,まだまだ困難も多そうですが・・これからの県,市町村の普及活動に期待しています♪
学校でも,子ども達に話してくれたら・・嬉しいな。

そして,自分自身でも広めたいと思いました。
ちょっと,分類がおおざっぱすぎるので(失礼ですが),発達障がいの「特徴」「困難さ」を理解してもらうのは,このマークだけでは難しいでしょうが・・まずは,作ってくれたことに感謝。

あとは,自分の息子との特徴として,どのように伝えたら良いのか,自分でも出来ることで,工夫して行けたら・・と思います。

みなさんは,「ヘルプマーク」知っていますか?是非,利用してみて下さいね♪

 

まとめ 

今回の旅行を通じて・・改めて,息子は,息子なりの困難,ストレスを抱えて,毎日を生きているんだな・・と実感しました。
普段は,慌ただしい生活の中で,息子とじっくり時間を取って過ごすことが出来ていない・・

一緒の時間を過ごすことで,沢山のことに気づけて,良かったなと思います。
(長期間,事務所のお休みを戴きまして,ありがとうございました)

一番最初に書いた発達障がいの子が成長した場合の問題・・相談を受けていても,自分自身,つらい気持ちになります。

しかし,一方で,メルマガの読者の中で,「小さい頃に発達障がいと理解できて,対応できている方は,その後は概ね良い傾向です」という話をして下さった教師の方もいらっしゃって,少し,救われています・・

初期の段階でどのような支援が本当に必要なのか・・
まだ,私自身勉強中ですが,「理解しやすいツール」は大切だ,と改めて思いました。

有り難いことに,色々情報をいただける中で知った札幌市の先進的な取り組み・・・
マンガでそれぞれの障がいの特徴を理解するためのツール↓
http://www.city.sapporo.jp/shogaifukushi/hattatu/hattatu.html#guidebook

多治見にも出来ると良いな,と改めて思いました。
これを学校とかで配ってもらえると・・親にも,子供にも理解してもらいやすい気がします。

私自身,息子がクラスメートの大好きな女の子にけがをさせてしまったとき・・・
相手のお母様に謝罪しました。
酷いけがだったので,お怒りだったと思うのですが・・最後には,
「どう対応したらいいのでしょう?」と言って下さいました。

そんなとき,対応方法が分かる,分かりやすいツールがあるといいと思います。

子ども達はそれぞれ違うので,一律な対応方法はないのですが・・共通しているところもありますので,大まかなイメージを得てもらうには本当に役立つと思います。

このクラスメートの娘さんが,お母様から言われて実行して下さっている対応方法だと思うのですが・・
とても,息子には役に立っていると思うので,最後にシェアをします。

うちの息子は,その娘さんが好きすぎて,一緒に遊びたい,構ってくれないと,つい手が出てしまうことがあったようなのですが(今は,支援級に行っているので,クラスは違います)・・
その後は相手の娘さんは,「今は,○○で遊べない。明日遊ぼうね」などと言ってくれていたようです。

そのため,完全に拒否ではないこと,具体的に予測が出来ることで,息子も少しずつですがコントロールできるようになってきたようです・・・

医師にも,息子には,「○○をしてはダメ,と言うときには,合わせて,これならOKということを一緒に言うようにして下さい」と言われています。
なかなか,これが難しいのですが・・・このお母様と娘さんは,見事にやって下さっていて,本当にありがたかったです・・

夫婦関係でも,「理解し合うこと」は本当に難しいですが,特に相手が「一般的な考え方・行動」から離れているケースでは,そう思います。
相手の特徴を知って,こちらで対応する方法と一緒に,障がいのある方が,自分自身で対応方法を伝えられる方法も学んでいきたいと思います。

このブログを読んで下さった発達障がいのお子様を持つお父さん,お母さんが,自分の子供の見えにくい困難を見える化する方法,具体的な対応方法について,一例として「それもあるかも~」と気楽に試してもらえたら嬉しいです。

そして,公的機関の方々,教育関係の方々には,目に見えにくい障がいの特徴を少しでも知ってもらって,誰が見ても分かるような「伝えるツール」を用意してもらえると,嬉しいな,と思います。

連休,最後の日,お仕事の方もいらっしゃると思いますが,出来る範囲で,ゆったり,お過ごし下さいね~~


今回も最後まで読んで下さって,ありがとうございました!

 

 

この記事を書いた弁護士

木下貴子
木下貴子
岐阜県多治見市で初の女性弁護士となり18年目。
岐阜県立多治見病院など地元事業者の顧問弁護士を務め,法律のみならず経営に関するアドバイスも行っています。
個人のお客様には,離婚,相続,不動産案件を多く取扱っています。
相談は,親身,気軽,自分で決めるをモットーとしています。お気軽にご相談ください。

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