多治見ききょう法律事務所

弁護士 木下 貴子 ブログ

○○を失うと,全てを失う~伝わる魅力の「話し方」

○○を失うと,全てを失う~伝わる魅力の「話し方」

おはようございます♪
今回は,多治見市文化振興事業団20周年記念講演のシェアです。
名古屋学院大学現代社会学部長の小林甲一先生のお話を聞きました。
先生とは,今,多治見市の教育委員を一緒にさせていただいています。

その「バランス感覚」「言葉」の発想力,目の付け所に・・いつも感心しています。
そして,来年度は「学長」になられるそうですが,まったく「偉そう」「近寄りがたい」という感じのない方で,とても好きです。

縁もゆかりも無い多治見に25年前に来られてから,多治見を愛して下さっている様子がとても分かります。

先生の話から改めて気づいた多治見の魅力。魅力って,どう話すかによって,「伝わり方」が全く違います・・

どうしたら,「魅力」が「伝わる」ような「話し方」となるのか・・
みなさんにも,多治見に来ていただきたい,多治見の魅力,を発信する仲間になっていただきたい!

そして,自分自身や会社の魅力も「言葉」にして,伝わるように話すためのヒントになったら・・嬉しいです。

また,先生の話されたドイツの格言。
「お金を失っても何も失わない
元気を失えば多くを失う
○○を失うと,全てを失う」

も印象的でした。
人間にとって,これを失うと,全てを失ってしまう○○とは・・・


魅力1 都会にもほどよく近く,自然がある

多治見は,電車に乗れば,名古屋に行くのにも40分程度。どこに行くのにも少し時間がかかるけれど,少しの時間で行ける。それなのに,周りが山で囲まれ,自然豊かなところ。
私は,多治見生まれなので,あまり気づかないのですが,この点を「いい」という方が多いことに驚きます。
長野から出てきて,多治見で働いていた方も,多治見は,そこそこ田舎で自然もあるけれど,長野に比べて,交通の便がいいことが魅力,と言ってくれました。
多治見市の総合的な計画を決める委員会でも,名古屋の方から,こちらに移り住んだ方に「こんなに名古屋の近くなのに,自然の豊かなところがあるのに驚いた」ということを言われました。

多治見市の企業誘致課,産業観光課,移住の促進を担っている企画防災課などで「移住者の声」として,魅力を取り上げてもらえるといいな~と改めて,思いました。

「魅力の伝わる話し方」としては,高蔵寺から12分間。なぜか懐かしくて,心が落ち着く。景色ががらりと変わる,自然あふれる場所・・というイメージが印象的でした。
私も,多治見に住む魅力,多治見で働く魅力として,是非伝えて行きたいと思います!

 

魅力2 ドイツのまちに似た美しい景観

町のまん中に大きな川が流れていて,市庁舎が会って修道院や永保寺があって,森があって・・
多治見の町は「私が好きなドイツのまちに似た美しい都市景観がある」と話していた小林先生。

ド・・ドイツですか!?ドイツに住んでるって,何か急にセルフイメージ上がりますね♪

小林先生が多治見に当初住んだ事情は,違う理由だったようです(笑)が,今は,多治見の町について,そう話されているようです。
多治見は,都会に出るのにも便利なのに,自然も豊か・・と言われているのは知っていましたが,それは主に山に囲まれたイメージ。

真ん中に川のあるイメージを「ドイツの町に似ている」というのは,とても新鮮な響きでした!

小林先生は,ドイツでは,川の両側にお店が建ち並び,でソーセージを焼いている風景が普通に見られる,という話をされました。

最近は,多治見でも,この川を活かして,サンデーマーケットなども行われています。
規制があって,なかなか川周辺の利用は難しいようなのですが,さらに気軽にお店が出せるようになるといいな・・と思いました。

私も「魅力が伝わる話し方」として,これからは「多治見は,ドイツの町にとてもよく似ている美しい町です」と言っていきます!
この「声」も,是非,多治見の広報活動などでそのまま,使ってもらえたらいいのに~~と思いました。


魅力3 文化のチカラ

誰の話だったのか記憶がはっきりしませんが・・
以前,愛知県のある町で施策がうまくいき,人口増に貢献していると思われたとき,その町の方に「すごいですね」と言ったところ,「いえ,うちの町には,文化がないけれど,多治見には文化があって羨ましい・・」と言われた,という話を聞いた。
地元金融機関の東濃信用金庫の市原理事長も,地元を愛されていて,地域振興には「文化」が重要,と言われていた。

「文化がある」ということが魅力になる,という感覚は,それまであまりなかった。
そもそも「文化」って何なんだろう・・
小林先生の定義によると,「人が自らの手で築き上げてきた所産の総体」。
多治見で言うと,やはり,美濃焼のイメージが強いですね。

しかし,本来「文化」=cultureの語源は,ラテン語のcolereで,耕す,洗練させるという意味だそう。
つまり,「守る」だけでなく,創造的に「磨き上げていく」ものなのですね。

当初,批判も多かった「モザイクタイルミュージアム」は,予想を上回る来館者で賑わっているそうです。
小林先生も,他の教授に勧めて,何度も来られている方もいるとか・・
建築して下さった藤森さんのファンが,作品を見に来る,という来館もあるようです。これからは,「デザイン」も重要な時代になっていますね・・

実際に成功した例を参考にしつつ,これまでの文化を守り続けるだけでなくて,これからの多治見の文化を磨く,創造していくことで,多治見の魅力をあげていきたい,と思いました。

私の子ども達は,「土曜学習」で美濃焼を作る体験がすごく楽しかったようですし,タイルミュージアムでもタイル作品の制作は人気のようです。
これからは,自分オリジナルの物を作れる「体験型」,見るだけでなく,文化に関われること,もポイントのような気がします!

「体験してみて,こんなに素敵な物が作れたよ~」「このように使ってるよ~」という声,写真,動画などがあると,魅力が伝わりそうですね♪


まとめ

私も,少し前から多治見市文化振興事業団の理事をさせていただいています。
しかし・・「文化」的素養が全く無い,と感じる今日この頃。
子ども達と一緒に「土曜学習」に参加して,美濃焼の種類を改めて学んでいるところです・・

5年生の娘が「私は瀬戸黒がいい」と言います。(←しぶい!)
私の小さい頃には,このように学ぶ機会はなかったように思います(多分)。
今は,私も「私は紅志野が好き」と言っていますよ~~。(でも,まだ,作品毎の良さ,は理解し切れていません)

冒頭の小林先生が教えてくれたドイツの格言。

「お金を失っても何も失わない
元気を失えば多くを失う
○○を失うと,全てを失う」

・・の○○は,「誇り」。
「誇り」を失うと,全て失う・・深いですね。

人は,「誇り」「自分の存在価値」を見いだせなくなったら・・・生きていけない気がしますね。
そして,多治見という場所に「誇り」を持ち続けるには,「文化」を作ること,「文化」を感じられることが重要なようです。
私は,多治見オリジナルといえる「教育」のあり方も,文化を創ってくれると信じています。
学童へのあり方,障がい者への教育へのあり方,脳活(トレ)なども,当たり前と思っていたことが,先代の教育委員の方々も力を入れて下さって今があること,など,多治見の良さが少しずつ分かってきました・・・

私も文化振興事業団に関わる者として,また,教育委員として,少しでも,多治見の文化を磨き上げるための力になりたい!と改めて思いました。

それでは,このブログが,多治見市ってどんなところ?住んだらどんな感じ?と思われている方にとって,少しでも魅力が伝わりますように。

自分自身や会社の魅力が本当に伝わるために,どんな「言葉」「表現」を使ったら,いいのかを考えるヒントにもなったら嬉しいです!!

また,多治見市で教育,文化活動,産業・観光を担う活動をされている方々にとって,多治見の「魅力」の見せ方,作り方についてヒントとなったら嬉しいです!

今回も最後まで読んで下さって,ありがとうございました♪