財産分与でもめるのはなぜ?男性・女性間にあるギャップ

003いつも読んでいただき,ありがとうございます!

今回は「プロが本音で書いた男のための離婚の本」から,気づいたことをシェアしたいと思います♪


この本は,男性行政書士の吉田重信先生が書いた本です。

法律的・専門的な話はあまりないのですが,その「視点」がなるほど~~と思えるところが沢山ありました。

・・・だから,男性と女性・夫と妻の間には「ギャップ」があるのだな・・・と改めて実感。

離婚調停では,よく夫から「なぜ,残っているお金がこんなに少ないんだ。お金の使い道をはっきりしろ!」
妻から「そんな細かい過去の使い道なんて分かるはずがない~~」と言われて揉めることが多いです。

なぜだろうと思っていたのですが・・・このギャップが原因だったのですね!

男性と女性の「お金」「財産」の考え方,夫と妻の「お金」「財産」の考え方は,どこが違うのでしょうか?

 

 

1 俺のものは,俺のもの?

著者の吉田先生は「男にとっての離婚は清算」というマインドをもつことを伝えています。

これは,一般的に男性が「清算」マインドを持つことが難しい,ということなので,強調されているのでしょうね・・

男性の発言は「清算」というマインドが無いために起きているのか・・・と納得。


ちょっと,言い方が極端なのですが,男性は,自分が稼いできたお金は,自分のものというマインドのことが多いようです。
いい言い方をすると,男性は自分が稼いだお金で家族を養っていくんだ!自分のおかげで家族は生活できる,という自負と責任感を持っているのだと思います。


しかし,夫婦の関係が悪化すると・・・

「俺のお金をどう使ったのか?」「俺のお金がなぜ残っていない?」

 

離婚の「財産分与」の話になると,

「俺が稼いできたお金なのに,なぜ妻に分けないといけない?」という話に繋がるようです。


そういう私も,自分で働いて,それなりに稼いでいるという自負があるので,自分で得た収入は頑張って働いた自分のものよね,という気持ちがあるのも事実。


・・・なので,男性の方・夫の皆様の気持ちも分かります。


しかし,夫婦で家事・育児・収入を得ることの役割分担をして,協力して稼げた「お金」,

使ったお金も,自分が妻に支出は任せたけれど,夫婦で使った「お金」,

なので,残った「財産」も夫婦の財産だから清算する,

というマインド設定をすると「財産分与」の意味が理解しやすいな~

と思いました。

 

支出については,気になるようでしたら,普段から使い道などを話し合っておくことも大事ですね。

男性の皆様,妻のおかげで,「家庭」をもつことができている,家事・育児の負担を減らしつつ,今の仕事を続けて稼げている!という「マインド」はありますか

 

 

2 夫のものは家族のもの・私のものは私のもの?

 

これを読んでいて,女性はどう思っているのだろう・・・と振り返ってみました。

そうすると,相談の中で「あれ?」と思うけれど,結構よくある女性・妻の発言を思い出しました。


「夫は,お小遣いが足りなくなると,勝手にカードでお金を払い出して,何かに使っているんです。それで,家計が赤字になることが多くなって,貯金もできなくなりました。
それで,私も仕方なく,最近少しずつ働き出して,自分でお金を貯めてきたんです。なんで,一生懸命働いて,やりくりして貯めたお金を夫に分けなければいけないのですか?」


これは,ときどき離婚相談「財産分与」の対象になる財産は何か?という相談の際に,妻側から聞かれることです。


女性・妻は「男性が家族の生活を支えるもの」というマインドであることが一般的だと改めて気づきました。


なので,「夫がちっとも働かない。すぐに仕事を辞めてしまって続かない。」という話が離婚したい理由として出るのは,ほぼ女性側のみなのですね。

男性からは,「妻が働かないので,離婚したい」という話は,今のところは,きいた記憶がありません・・・

そのため,言い方が極端ですが,女性は,「夫が稼いだお金は,家族のもの。だから,夫は,そこから小遣いで生活すべき。私は,足りないから働いているので,私が働いて残った「お金」は私のもの」と考えるのかも・・・


私は,夫の収入・財産を分けるが当然,と考えるのなら,当然自分が稼いだ収入でできた財産も分ける,と考えるはずなのに,どうしてこういう質問が出るのだろう??

と思っていたのですが,この「マインド」の違いのせいなのかも!


そういいつつ,私も,まだまだ女性として,夫には働いて欲しい,という気持ちがあるのも事実。

それと,妻がこのように思うのは・・もしかしたら,妻は,家事・育児を担って,夫が働くのを助けているけれど,妻が働く場合には,夫が,家事・育児を担ってくれると感じられることが少ないことも原因なのかも・・・と思いました。


自分で家事・育児もやりくりしながら働いたのに,この収入で残った財産を夫に分けないといけないの?という気持ちでしょうか・・・


けれど・・・私がもし,「お小遣い制度」になって,月1万円で,あなたは生活して,と言われたら,懇親会などに行ったりするのも不安になるし,働くモチベーションも下がってしまう気もします。
ある程度は,自分で働いて得た収入を,遠慮無く,自分の好きなことに使いたい・・・もっとも,家族を養えるだけの収入が無いと難しいのではありますが。

 

女性の皆様,男性の稼いだお金は当然の,家族のお金,と思っていませんか?
夫からもらえる婚姻費用(結婚中の生活費)の相場は,意外に少ないことを知ると・・・これではとても生活できない,と気づくことも多いです。

女性の皆様,夫が稼いでくれるおかげで「家事」「育児」に専念できる,というマインドはありますか?
自分が稼いだ場合も,同じように「家族のお金」と考えるマインドはありますか?

 

 

3 「当たり前」のギャップが揉める原因?


こう考えると,もちろん全ての男性,女性に当てはまるわけではありませんが,

男性,女性が気づかないうちに「男性の収入はこうあるべき」「夫が稼いだお金はこうあるべき」という「当たり前」の基準」のずれが,相手のことを理解できなくなっている原因になっている気がします。

養育費でも,「自分の収入では,これだけしか払えない。これ以上払えば,自分が生活できない」という金額と,「これでは,子どもたちが生活できない。離婚になったのは,相手のせいだから,それぐらい払ってくれて当然」という「基準」のずれから,解決が難しくなると思うことも多いです。

自分が「当たり前」「こうあるべき」とおもっていることが,実は相手には当たり前でない,と気づくと,紛争の解決がしやすくなるだけでなく,そもそも,紛争が起きるのを防ぐこともできるかも知れませんね。

よく言われることですが「当たり前」の反対は,「有り難い」なので「基準」がかわると,常日頃から相手方に「ありがとう」と感謝できる場面も増えそうです。


みなさんの「当たり前の基準」,それは,相手にとっても「当たり前」のことですか?

 

 

まとめ


「当たり前」の基準が下がると,幸せ,感動も増えるな~~というのが私の実感です。

先週,私の子どもたちは小学校の運動会でしたが,今までで一番感動しました。


それは,下の息子が「みんなと一緒にできるのかどうか」とドキドキしながら迎えた,小学校で初めての運動会だったからです。

昨年までは,ノー天気な私は,息子がユニークであることに気づいていなかったので,なんの不安も無く,保育園の運動会を見ていました。

小さいながら,上手に踊る様子に,確かに感動はしたのだけれど,みんなができているのだから,できるのは「当たり前」って思っていたんですよね・・


けれど,今年は,本当にみんなと一緒に合わせられるのか,ずっとドキドキでした。
練習中には,応援団のウエーブの動きにわざと合わせず,みんなが座っているときに一人だけ立っていたり,姿勢を合わせなかったり・・・という先生からの報告も受けていました。

 

ほ,ほんとうに本番みんなと一緒にできるのか・・・?
一生懸命頑張ってきた応援団の方に迷惑をかけたらどうしよう,申し訳なさ過ぎる・・・とドキドキでした。


当日。
みんなと一緒に楽しそうに踊っている息子を見ていたら・・・初めて泣けました。
応援のときも,ちゃんと合わせられたようです・・・

 

ああ・・すごい嬉しい!!!


そして,ふと思ったのが,このことでした。
「当たり前」と思っていた基準が下がったんだな・・・と。
息子にとっては,人と合わせて踊る,行動するということが・・・全然「当たり前」でない(泣)。
だからこそ,できたときに,こんなに嬉しくて,感動もできたんだな・・・と。


沢山の喜びと感動を感じられる人生,「気づき」を与えてくれた息子に感謝します。ありがとうね!

 


このブログを読んで下さった皆さまも「自分の中の当たり前の基準」を見直したり,少し「当たり前基準を下げる」ことで,人生が喜びと感動一杯に!もっと楽しんでみてもらえると嬉しいな・・・と思います。


今回も最後まで読んで下さって,ありがとうございました!

 

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この記事を書いた弁護士

木下貴子
木下貴子
岐阜県多治見市で初の女性弁護士となり18年目。
岐阜県立多治見病院など地元事業者の顧問弁護士を務め,法律のみならず経営に関するアドバイスも行っています。
個人のお客様には,離婚,相続,不動産案件を多く取扱っています。
著書「離婚調停は話し方で変わる」は,Amazonランキング「法律」部門ほか5部門で第1位を獲得。
相談は,親身,気軽,自分で決めるをモットーとしています。お気軽にご相談ください。

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