おはようございます!
今回は,多治見市の各中学校の生徒会役員をしている生徒の皆さんが夏休みを利用して行う交流会で講話をさせていただいたので,その報告です♪
将来を担うリーダーになるかも知れない中学生のみんな。
愛する多治見市民,母校である多中を含む可愛い中学校の後輩達(笑)。
いただいた講話テーマは,「将来を担う中学生の役割」でした。
せっかく機会をいただいたので,もし,自分が中学校のときに知っていたら,今より充実した人生が送れたと思う,今よりも早く自分の役割に気づけたと思う・・・ということを話したいと思いました。
将来を担う中学生の役割は~~
ひと言で言うと,自分の一生,人生を通じた役割に気づくために,
「自分の役割に気づく,ということを意識して,そのための体験をすること」と思っています。
私は先生のおかげで小学校5年生の頃に,弁護士になる!とは気づけたけれど,その先・・・はまだみえなかった。
弁護士になって,どんなことをしたいのか,自分が与えられた役割は何なのか・・・
大人になって,それが少しずつ分かったとき,すごく弁護士の仕事,自分の生き方,あり方にパワーが出たと思います。
具体的に,どんなことに「意識」をしたときに,私は自分の役割に気づけたのか,人生を振り返ってお伝えしました。
「人生の役割」にはやく気づくためには,何に「意識」をしたらいいと思ったのか,お伝えしたいと思います。
1 自分を大好きに
弁護士になって気づいたことがあった。
それは,殺人などの重い刑事事件をおこす大人,子どもたちは・・・本当に悲しい過去を背負っている。
私が関わった被疑者の中では・・一人として,例外はなかった。
共通するのは「親からも」「周りの誰からも」必要とされていない,愛されていないという感情・・
自分なんていなくてもいいんじゃないか・・・
多治見市の子どもの権利委員会の委員になったとき,日本人の自己肯定感(自分自身に満足≒大好き)は先進国の中で飛び抜けて低いこと,自殺率が先進国中ではとても高いことを知った。
日本人は,きまじめで,控えめで,それがいいところでもあると思うのだけれど・・・自分や自分と一体とも言える子どもへの評価が厳しいように思う。
自分も含めてだけど「愛」の伝え方が上手くない人が多い気がする。
今回も,参加した生徒のみんなに「自分が大好きという人は?」と質問したら,2~3人しか手は挙がらなかった。
自分を大好きになるって・・
「とにかく,あなたがいてくれることが嬉しい!」「生まれてきてくれてありがとう!」
と誰かから言ってもらって初めて育っていくと思う。
うちの母は,ありがたいことに外国人っぽい(?)人で,遠慮無く私の自慢を周りの人にしてくれた・・・
「私がいること」で母が喜んでくれている!
小さい頃は恥ずかしかったけど・・・実際そのおかげで,自分に自信が持てたのは確かだと思う。
その話をしたら,「いじめが学校内にもあるけれど,いじめている側にも,そういう気持ちがあるということをわかって,声かけしていきたい」ということを言ってくれた生徒がいた。
中学生,すごすぎる!!
私も中学校のときに知ってたら・・もっと,周りのお友達のいいところをみつけて,声をかけられたのに,,と思った。
暴走族が走る爆音を聞くと・・・いつも思うことがある。
「ぼくはここにいるんだよ。きづいて!」という叫びのような気がする・・・
2 人の役に立つ(ありがとうをもらう)
自分の存在そのものを認められる≒大好きになれる,が根底にないとそのうえの「役割」をみつけることは難しいと思う。
なぜかというと,データにも出ているけど,自己肯定感が低いとやる気を出して意欲的に取り組むことができないという関係があるから。なにかをやってみなくては,自分の役に立つ能力に気づける可能性は低い。
なので,私はやっぱり「存在そのもの」を肯定できることが一番大切だと思う。
その土台が出来たら,次に人のお役に立てることに「意識」して欲しい,という話をした。
人から感謝されること,「ありがとう!」と言ってもらえること,喜んでもらえること,すごいね!!と言ってもらえることの中に
自分にしか出きないこと,「自分の役割」「自分の存在価値」の種がある。
なので,「感謝されること」「役に立っていること」に意識して生活すると,人生の役割に早く気づけると思う。
私は,母や先生を喜ばせたくて読書感想文や作文を書いた。
「木下やってくれ」と先生に言ってもらって,少年の主張大会にも出た。
「人権」をテーマに書いた読書感想文を読んだ担任の先生に弁護士になったら,と言ってもらって今の自分がある。
誰かに頼まれること,君なら出来る,と言ってもらえることは,自分の能力の高い部分。お役に立てる「役割」につながる。
参加者の生徒から,「生徒会の仕事は感謝されることも多い仕事。これまでは,意識してやっていなかったけれど,ありがとうと言ってもらえることを意識したい」と言ってくれる生徒もいた。
とにかく,嬉しかった。
3 今をド真剣に!
未来のことなんて,色々考えてもわからないことありますよ~と言っていたのが印象的だった先日のジャパネットたかた前社長。
だからこそ,今できることを真剣に,「今」を生きる。
最近の私はこれがテーマだと本当に思う。
大人になってから聞いた分かりやすいバージョン「塞翁が馬」の話。
(柳生先生,ありがとうございます♪)
中学校の生徒と掛け合いをしながら,
「・・・で黒馬が逃げたのはなんでだったっけ?」
「・・・僕が鍵をかけ忘れたから」 を繰り返すこと数回。
生徒も先生もクスクス笑いながら,楽しんで聞いてくれた。
過去の「事実」はかえられない。
でも,これからのことを変えられれば,過去の「評価」は変えることが出来る。
そしてこれからのこと,未来の時間は,(その漢字のとおり)まだない。
だから,未来を変えるのは「今」この瞬間に何が出来るか,しかない。
私も,もっと両親仲良しの家庭に生まれたかった・・・
中学校でもてはやされていい気になっていたまま・・・
大学受験も成功して,東大とか行きたかったよ!!(笑)
けど,そうじゃなかったから,どうしたら司法試験では,はやく合格することができるかに気づけたし,多治見市で初めての女性弁護士にもなれた。
過去の事実で「なければ良かった」なんてことはない(と今になってだけど,やっと思えるようになった)
全部あって,今の私。
「嫌なことがあっても,その後どう変わっていくかは分からないから,落ち込まなくていいと思いました」と言ってくれた生徒。
うん,そうはいっても落ち込むけどね(笑)~~
これから長い人生,みんなにはいろんな事があると思う,けど,そのとき,このことを思い出してくれたらな,と伝えた。
今を真剣に生きていると,不思議と応援してくれる人が現れる,本当に不思議。
手を抜けば,見抜かれる・・
振り返ると,真剣に取り組んだと言い切れるときだけ,手をさしのべてくれる人がいた。神様の助け。
まとめ
最近,「講話をして下さい」と機会をもらった際には,意識していることがある。
それは,自分の「娘や息子のこと」を話すこと。
私の母も保育園の園長として講話をする機会が多かったのだけど,いつも私たち子どものことを話してくれた。
それが子どもゴゴロに嬉しかったのを覚えている。
こどもって,本当にすごいと最近思う。
今回は,以前このブログでも書いた娘が学年下校では不安な息子のために考えた「自分が一緒に帰る」というアイディアの話をした。
子どもは,大人が考えられないようなアイディアをもっている!いつも感心する
「今生徒会にあるものを引継ぎながら,高めていく」ために生徒会役員になった,と言ってくれた生徒。
中学生のみんなだからこそ,大人が考えられないようなアイディアを思いつける,是非,大人を助けてね,と言った。
自分が死ぬときには,「私,このために(これをするために)生まれたんだ!」と気づいて死にたい。
「何のために生まれて」「何のために生きるのか わからないままおわる」,そんなのは・・・やはり嫌だ。
そして,できれば気づくのは,はやい方がいい!!残りの人生が充実する。
そのためには,今回話した3つに「意識」できていたら,もっとはやかったかな・・・とおもう。
(といいつつ,まだまだ人生の役割探しの旅の途中ですが・・)
私の場合,「講話」は準備も大変だし,利益を上げるようなものではない。
けれど,今の私があるのは,私を認めてくれた地元の先生達のおかげ,近所の方々のおかげ,両親のおかげなので・・・
少しでも役に立つと思ってもらえる限りは,採算は度外視しても「私自身の役割」「使命」と感じたものはうけたいと思う。
もちろん,本業の弁護士業が成り立ってなければ,声もかからないから,こちらも感張ります!!
子どもさんが小学生,中学生のお父さん,お母さん!今は多治見市の生徒会に入るとこんな交流会もあるみたいですよ!
お互いに各中学校の取り組みを発表し合い,意見を言い合う,なんて日本ではなかなかない機会かも。地球村でお泊まりもするみたいです。
本当に人間として成長できる体験になると思う。
先生も「大人顔負け」の発言にすごく感心されていました!!!
それでは,このブログが,子育て中のお父様,お母様のお役に立てますように~
今回も,最後まで読んで下さって,ありがとうございました!